すまいよみ 良いマンション選びを支えるブログ

東京イースト在住。2007年に最初のマンションを購入してから失敗を重ね、結局3回もマンションを買い替えました。 すまいよみは、『後悔しないマンション選び』を目的としたブログです。

マンションに住むなら部屋の方角は南向きが良い!って…ホントですか?

f:id:murakoshi5:20180124223253j:plainマンションの方角、向きについて、やっとイシュー(論点)が決まりました。それは「本当に南向きが良いのか」ということです。

マンションの向きとは

マンション(家)は南向き!と、僕たちは一般的に刷り込まれています。どこのマンション広告を見ていても、「全戸南向き!」「南向き住戸中心!」「南向き住戸率75%!」というように、販売主は僕たち消費者に南向きを推してきます。何故か?なんて簡単なことで、そりゃ僕たちは北半球に住んでいるわけですから、「日当たりがあることが家にとって良い事」だとされているからです。

 

そこで「南向き」の話を掘り下げる前に、「マンションの向き」について。マンションの「~向き住戸」の向きとは、リビングダイニング(以下LD)の開口部である窓側が向いている方角を指します。下の部屋は西向きです。

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ここで、LD側をマンションの方角の向きとする、そもそもマンションの特徴があります。マンションの住戸の部屋の間取りは、戸建て住戸と違い、その数ほどの種類がありません。先ほどの画像のような、住戸幅が6mスパンで細長い部屋が金太郎飴のように並んでいます(関連記事:マンション購入で気をつけたい事(事前に理解しておきたい、代表的な2つの間取り) - すまいよみ)。

感覚値ですが、8割型のマンションはこのタイプの間取りの部屋になります。そういうものなのです。マンションを効率的に建設して多くの住戸を供給する上で現代マンション事業の特徴なのです(関連記事:住んでみたいマンションの間取り(ワイドスパン型) - すまいよみ)。

窓は、LD側と、主寝室や洋室が並ぶ逆側(ほとんどの場合共用廊下側)の3枚か4枚が一般的になりますが、LD側を「明るく住む」住戸の中心的存在として「~向き」と定義しているわけです。

 

南向きの住戸はやっぱり良い!!!

マンションにおける「向き」の前提を理解した上で。

南向きの部屋は人気があり、相対的に価格も高くなるのは、「日当たり」があるからなのですが、僕が住んでみて感じた南向きの部屋のメリットは、「1日の中で多くの時間、陽が当たることで、住戸内が明るい事、冬も日中は室内が暖房がいらないほど暖かくなること」に尽きます。朝から夕方まで、いずれかの角度からずっと陽が入ってきます。

 

ここで、逆に夏は暑いというデメリットにはなりえません。夏は南向きでなくとも暑いのです。後述しますが、むしろ西向きのほうが暑くなったりします。

夏場は太陽が高いため、室内への直射に角度がつきます。

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ですから、夏場、室内は明るくなりますが、暑くなるかというと、直射が室内奥までは入りにくいため、環境にもよりますが、温室効果のように暑くなるとは言い切れません。

冬場は太陽が低いため、室内まで陽が入り込むようになります。

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なので、室内が温室効果でポカポカになります。冬でも天気が良い日は、夕方まで暖房いらずで過ごせましたし、日中、長時間太陽が部屋に注いでいるので、夜は仕事から帰ってきても、室内がしばらく暖かくてびっくりしたことをよく覚えています。

 

また、南向きから見た太陽は、当たり前ですが東や西からよりも角度が高いため、住戸の前付近に少し高い建物があっても日当たりへの影響は少なくてすみます。東、西向きは、陽が上がっていく、沈んでいく(南向きより低い)角度であるので、そうはいきません。

 

ということで、簡単ですが南向きの特徴です。
メリット
・1日中、陽が入るので、室内が明るい
・冬は温室効果の暖房いらずで夜までポカポカ
デメリット
・夏場、東や北向きよりは室内が暑くなる
・東や西向き住戸よりも価格が高い

 

この記事で書いている日当たりについては、関東地方近郊に住んでいる、僕個人の感想であり、地域、部屋の階数、周辺の建物など立地環境にもよりますので、あくまで参考です。

 

僕は、3回分譲マンションを購入しましたが、最初は南向き、次に西向き、そして今のマンションは東向きと一通りの向きの部屋に住みました。結果、やっぱり僕にとっても南向きがよいです。次回マンションを購入するとしても、やっぱり南向きから検討すると思います。特に南を含む角住戸だったら最高ですね。でもこれでは終われません。更に南向き以外の向きの特徴から、本当に「あなたにとって」南向きが良いのか掘り下げてみます。

 

西向き

2回目に購入したのが西向きのマンションでした(2階でした)。
まず日当たりについてですが、以下ご参考。
夏至ちかくは、14時30分ころ~17時30分頃まで
冬至近くは、14時30分ころ~15時30分頃までちょっと。
とはいえ、11月~1月いっぱいの3か月間くらいの日当たりは、微々たるものでした。

 

また、特徴の一つに「西日」があります。西日、夏は強烈です。ここに、南向きより室内が暑くなってしまう理由があります。夏の南向きの部屋は暑いと思われがちですが、夏の暑さの要因は方角ではありません。時間です。一般的に、太陽が表層を照らし始めて地球があったまってきた14時~16時ころが、夏場の最大の気温になるといわれています。夏至から少したった真夏の8月などは、その時間帯に、西向きの住戸が真正面から太陽を受け、しかもちょうど良い低角度の直射で住戸奥まで陽があたるため、住戸内の気温が上がってしまうのです。先述のように、冬場は南向き住戸をあっためてくれる太陽が、夏場は西向き住戸を暑くしてしまいます。

冬場は、陽が更に低くなりしっかり直射日光が入ってくる時間が少ないため、住戸内が暖かくなるほどではありません。

 

簡単ですが、僕の感想を含んだ西向き住戸の特徴です。
・朝が暗い
・午後から夕方にかけてが明るい
・夏場の夕方が暑い
・家具が日焼けする(とよく言われる)
・西日は傾いて濃いオレンジ色になるのが不快
・東、南向きに比べて価格が相対的に安い

 

東向き

3番目に購入した、今住んでいるマンションが東向きです(5階です)。
夏至ちかくは、5時30分頃~9時頃まで
冬至近くは、7時30分頃~9時頃の間で少し。
11月~1月いっぱいの3か月間は、西向き同様、日当たりは微々たるものです。これも、あくまで目安ですからご参考までに。

やっぱり、朝日は気持ちよいです。濃色の西日と違って透き通った太陽光線は元気が出ます。夏の朝は、相当早い時間から陽が当たっていますので、朝起きると室内はモワッとします。それでも起床前でカーテンをしていますし、一日の間で一番気温が低い時間帯なので、大きな不快感ではありません。

ただ、夏場の日当たりは、早朝5時過ぎくらいからなので、そんな時間に起きて室内で活動しているわけでもなく、西向きの日当たり時間と比べて正直もったいないとは思っています。また冬場は、少しの角度しか陽が当たらないため、日当たりで室内が暖かくなることはないです。一日室内は寒いです。

 

簡単ですが、僕の感想を含んだ東向きの特徴です。
・朝は明るくて気持ちよい
・西日とは逆に明るくなっていく朝日は快適
・夏場は涼しい
・冬場は寒い
・南向き住戸に比べて価格は安い

 

明るさは「日当たり」と「空の自然光」

以上、主に日当たりのことに多くの時間を割いてきましたが、冒頭に示した南向き住戸の良さである「部屋室内が明るい事、冬も日中は室内が暖房がいらないほど暖かくなること」のうち、「冬の住戸内が暖房いらず」については、南向きだけの特権です。ただし、もう一つの「部屋が明るい事」について考えるべきは、南向きだけではありません。

 

他の諸条件に優先して、どうしても、家(マンション)は「冬の温かさと明るさ」という南向きのメリットを両方とも欲しい、どうしても何に優先してでも南向きに住みたい人は、ここで議論は終了です。僕もやっぱり南向きが良いと思っています。

 

もう一方の「部屋の明るさ」=「採光」とは、自然光を取り入れることを言います。それは日当たり(直射日光)だけでなく、空の明るさ(太陽光を根源とした間接的な明るさ)のことも指しています。

 

僕は、今のマンションを購入する際、当時住んでいた西向きのデメリットと周辺環境の影響による室内の暗さに辟易としていたので、南向き前提で購入を考えていました。その際、営業マンに言われたのです。「日当たりを明るさとしてとらえているのでしたら、採光が良い東向きの高層階や角部屋という選択肢もありですよ。日当たりは犠牲になりますが、価格も安くなります」と。そこで僕は初めて、「部屋の明るさ=日当たり」だけでないことに気が付きました。

 

「部屋の明るさ」=「採光」は、日当たりだけではなく、自然光溢れる「空」が、窓一面にどれだけ占めるかだと、今は勝手に定義しています。

 

ですから、南向き住戸のように日当たりを多く望めない東向き、西向き住戸は、目の前の環境に大きな建物がないこと、すなわち、住戸内から外を見た時に、空が抜けていることが、「明るさ」をはかるうえで重要になってきます。

以上を踏まえ、南向き以外の住戸を選ぶ理由を考えてみました。

 

南向き以外の住戸を積極的に選択する理由

南向き以外の住戸でも積極的に選択できる理由。マンションを早合点して購入する前に1度考えたい視点です。

明るさだけを求めるなら

上記のように、室内の寒暖について気にならない人であれば、積極的に南向き住戸だけに走る必要性はないわけです。他にも考慮すべき諸条件を優先的に考えられます。南向きに限らず、東向き、西向きで、住戸の前に高い建物がない(将来的にも)環境で、「採光」の良い住戸を選びましょう。

 

ライフスタイル

個人的には、南向き住戸は一日の多くの時間を家で楽しむライフスタイルにある人向けだと思っています。僕はそれでも南向きが一番好きですが、他の条件との兼ね合いで南を捨てるとすると、西向き住戸は合いませんでした。僕は休日でも朝起きるのが結構早く、朝はコーヒーでも飲みながら新聞を読んで室内でゆっくり楽しんでから午後は出かけたいので、午前中は暗く、午後は室内に陽が当たるような西向きの住戸は何だか僕と相性が悪かったからです。逆に例えば、午前中遅くまで寝ていて、午後に起きて室内で過ごし、夜出かけていくようなライフスタイルを持っている人であれば、西向き住戸がしっくりくるかもしれません。外に出るのが大好きで一日中外出しているような人であれば、選択条件としてわざわざ南向き住戸に縛られるのはもったいないです。

つまり、向きという住戸に対する日当たりの恩恵を考えた時に、人それぞれのライフスタイルによっては、無理して南向きを選ぶ必要がない場合があり、東、西向きのメリットデメリットを考えながらの選択肢も十分にありうるということです。

 

価格

南向きが圧倒的に高いです。とにかく低価格(予算)重視であれば南向きを選ぶ必要はありません。また、「選ぶ人自身」にとって、南向きを選ぶ必要性がなければ、東向き、西向き住戸は相対的に割安で購入できるということになります。南向きに比べ、東、西向きは同条件で10~20%ほど割安な価格設定が多いと思っています(あくまで僕の経験上のイメージです)。例えば、70㎡3LDK、2階の南向きの住戸が4,000万円だとすれば、同条件で東向きが3,600万円、西向きが3,400万円といった具合です。南、東、西の順に価格が高いと考えています。ただしこれは一般的な条件であって、物件の特性、周辺環境によっても違います。

 

間取り

通常マンションは、南向きの閑静な立地に建てるのが理想ですから、デペロッパーは用地獲得から力を入れるのは当然です。そのような用地にできたマンションは、大体売れます。少しだけ勉強した消費者は、南向きで、静かで、眺めが良ければという、それが良い条件だと刷り込まれているからです。

言い換えると、物件の環境にハンデがあると、他で売るための努力を要するわけです。東向きや西向きで日当たりが悪いこともその理由の一部です。消費者に「陽が当たらない部屋だ」と感覚的に思われてしまう物件は、何か他にマンションの価値というフックを提供して消費者を引き付けなければなりません。

その答えの1つが間取りです。モデルルームに来てくれた人へのセールスポイントとして、他の物件と比べた住み心地をアピールしたりと、居住空間の魅力にウェイトを置くわけです。ですから、簡単に販売できる南向き住戸より、特に西向き住戸は、住戸の幅をワイドスパンにしたり、間取りを面白くしている物件をよく見かけますので、南向きでなくても日々の楽しい生活ができる部屋の間取り重視であれば、そんなマンションを探してみてください。南向きの部屋よりも、西や東の住戸のほうが面白い間取りが見つかるはずです。詳しくは関連記事で(元気な街で『グッドデザイン賞』のマンションに住む! - すまいよみ)。

 

角住戸

角住戸は、真ん中のお部屋より当然割高になります。10~15%ほどでしょうか。ということは、先ほどの「向き別」の価格の理屈で言えば、南向き真ん中のお部屋と同様の価格帯で、東向きの北東角住戸、西向きの北西角住戸を購入することができます。今のマンションの営業マンが進めてくれた通り、僕も南向き中住戸と同等の価格で、東向き北東角住戸を購入することにしました。先ほどの話の通り、明るさだけで言えば、「採光」豊かな西向き、東向きで十分であり、更に角住戸であればいうことありません。

角住戸のメリットは大きくあります(関連記事:マンションを選ぶなら、やっぱり角住戸!? - すまいよみ)。例えば、南向きの中住戸だと、廊下側は暗い部屋になることが一般的ですが、角住戸を選べば、日当たりは捨てても以下のような全ての部屋が角に面している明るい間取りを選ぶこともできます。

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以下は、我が家の本日の寝室。

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LDだけでなく、すべての部屋がめっぽう明るく、購入して5年以上経ちますが、住戸全体の明るさにとても満足しています。

 

向きの「逆」側の日当たりを考慮

一般的な間取りからすると、「向き」の逆側が、主寝室や洋室を設置する共用廊下側になります。

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南向き住戸を選べば、逆は北側です。北側は当然日当たりがありません。一方、東、西向きは、逆側が、それぞれ西、東になります。ということは、東、西向き住戸は窓開口部の両側に陽が当たるメリットがある住戸になりうるということです。LD側が東であれば、夕方西側の部屋に陽が当たり、LD側が西向きであれば、東の寝室に朝日が当たって目が覚めるというライフスタイルを送ることもできます。僕の現在の東向き住戸は、4月~9月くらいに限られますが、逆の寝室側に西日が入ってきて、部屋の引き戸を開けていると、夕方は暗めの東向きの住戸にもかかわらず住戸全体がとても明るくなり、それが気に入っています。ただし逆側の共用廊下側の前の環境において、日当たりを遮る建物がないなどが条件になります。

 

向きによって周辺環境に注意

最後になりますが、以上を踏まえて、それぞれの向きの住戸を選ぶ際には、周辺環境に注意が必要です。例えば、南向きであれば、前の土地の建物から日当たりを遮られないために、「高さ制限」があって高い建物が建たなかったり、もしくは陽当たりを考慮した建て方(斜線制限)があったりと、南向きの前の土地については当該住人の採光のために優遇される場合が多いです。

しかしながら、西向きや東向きの前の土地は、当該マンションの住人への眺望や採光などが考慮されないケースが多いです。詳細はまた別途機会を設けたいと思いますが、とにかく東、西向き住戸は、陽が当たる場合でも角度が低いため、周辺環境に高い建物がないか、将来的に立たないかよく吟味する必要があります。そして、戸建てではなく、せっかくのマンションですから、できるだけ高い階の部屋を選びたいですね。

 

以上、「本当に南向き住戸が良いのか」という論点で、マンション住戸の向きについてまとめてみました。「家は南向き!」という一般的な見方だけに左右されず、人それぞれの価値観の中で、良いマンション選びをしてほしいと思います。

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