すまいよみ 良いマンション選びを支えるブログ

東京イースト在住。2007年に最初のマンションを購入してから失敗を重ね、結局3回もマンションを買い替えました。 すまいよみは『後悔しないマンション選び』を支援するブログです。

マンション管理費は高いか? 快適な生活をする上で月々のランニングコストを考える

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分譲マンションは、購入して後、主に管理費と修繕積立金という月々のランニングコストがかかります。そのうち管理費について、「(うちの)マンションは管理費が高い!」と思っている人も多いのではないでしょうか。

 

マンション管理費は高いか?

マンション管理費の平均は、首都圏で70㎡あたり16,848円。人件費の高騰などが原因とされていますが、管理費は年々高騰しています。
2003年、13,194円
2010年、15,983円
2017年、16,848円
(東京カンテイ調べ)

 

「マンションの管理費は高いか?」

結論から言うと、快適な生活における月々のランニングコストを考える上で、決してそのようなことはないと考えます。マンションの特徴、形態によっても管理費は変わってきます。管理費の中身をしっかり把握し、管理費の価値を戸建てに住む場合に置き換えてみる、それでも高いと言えるか?ただし管理費は不透明な部分が多く、管理組合に当事者として携わって、管理費削減の努力をしていく視点も持ち合わせるべきです。

 

マンションの管理費とは

マンションは、清掃や保守点検等、資産価値維持のため、日々様々な費用がかかります。その費用を区分所有者全員で負担する管理費は、住戸の専有面積で案分されます。管理費はマンション住人で形成される管理組合で徴収します。

 

物件によって管理費が高い理由

住んでいるマンションの特徴によって管理費は変わってきます。まずは、どんなタイプのマンションが管理費の高い安いに関わってくるのか理解しましょう。70㎡あたり16,848円(1㎡あたり240円)を基準として、マンション管理費が物件によって高くなる理由は、以下、5つの要素があると考えています。

1、新築マンション
2、小規模マンション
3、都心に近いマンション
4、高級(高価格)マンション
5、タワーマンション

 

新築マンション

これは既述の通りです。すでに「東京カンテイ」がデータとして出しています。人件費の高騰や、宅配ロッカー、セキュリティといったマンションの管理システムが年々高度化していることなどが原因に挙げられます。新しいマンションで生活がますます便利に安全になる一方で、費用負担が上がるのは当然です。近年の分譲マンションでは、将来、管理費用が切迫することを想定して、1割~2割ほど上乗せしている物件もあるようです。

 

小規模マンション

管理に関する諸経費についても、ある程度の規模の経済性が効くのは当然でしょう。特に大規模物件は大手に多く、バイイングパワーや管理ノウハウの蓄積による優位性があります。たくさんの便利な共用施設があるにも関わらず、最低限の共用施設しか持たない小規模マンションより費用負担が低い大手マンションも多く、この辺は大規模マンションの大きなメリットになります。

特に20~30戸ほどの小規模マンションの管理費は高く設定される傾向にあります。管理に関する諸事項において1戸当たりの負担額が増えるからです。例えば、エレベータの設置基準としては、50戸~70戸につき1台を目安としているので、1戸当たりのエレベータ保守点検費は割高になってしまいます。ちなみにエレベータをほとんど利用しない1階住戸の住人も専有面積に応じて同じ額の管理費を支払います。不公平な感じがしますが・・・。

 

都心に近いマンション

物価などの影響もあるでしょう。都心や駅チカになるほど物件価格も高くなるので、比例するのかもしれませんし、土地代が高く駐車場台数を確保できないため、駐車場収入が少ない分、管理費自体を高くせざる負えない場合もあるでしょう。

 

高級(高価格)マンション

高級ですから諸費用はかかる訳です。例えば、共用施設に噴水があったりすると見栄えのために余計な水道代がかかります。「ワンフロア2戸につきエレベータ1台のプライベートレジデンス」は、1住戸あたりのエレベータ管理費負担が嵩張ります。上質サービスも管理費が高くなる要因です。富裕層の要望に応対できるコンシュルジュを配置すれば、人件費も普通の管理人さんより大きく割高になりますよね。付加価値をつけている高価格物件は管理維持費も比例すると言えます。

 

タワーマンション

タワーと聞いただけで、相対的に管理費が高くなる要素しか見当たりません。免振システムや高速エレベータの保守管理、充実した共用施設、様々な高度化されたマンション管理、安全を確認する人件費など、眺めの良さ、安心な免震構造、便利なサービスなどを手に入れるわけですから、それ相応の対価を支払わなければなりません。

 

以上5つの視点でマンション管理費が割高になる要因を挙げてみましたが、そこで、現在売りに出されている新築物件の管理費をランダムに出してみました。比較しやすいように、全て70㎡当たりの管理費に修正しています。

首都圏の管理費平均は、16,848円(1㎡240円)です。

 

まず、東京都心部

f:id:murakoshi5:20180708221733j:plain高級住宅街の代名詞、港区、白金、六本木の高級マンションがずばぬけて管理費が高かったです。実質的な管理にかかる費用に更に盛っている気さえします・・・。

 

次に少し目に優しくなる東京都大田区

f:id:murakoshi5:20180708221848j:plain28戸の小規模マンションと622戸の大手大規模マンションとでは、これだけ毎月の管理費に差が出てきます。大規模物件は、管理費も割安にも関わらず共用施設が相当充実しています。

 

次に横浜市

f:id:murakoshi5:20180708222015j:plain全て、横浜駅周辺のマンションを選びましたが、駅近の高級物件の管理費は高いですね。大規模と小規模物件で、やはり差が出ています。

 

郊外に移って、埼玉県と千葉県。

f:id:murakoshi5:20180708222052j:plain東京都心部から離れるにしたがって物件価格も下がり、管理費も下がる傾向にあります。大規模物件は1万円を下回る設定で庶民にとっては嬉しい限りです。郊外でも小規模と大規模では差が出てきますね。

 

次にタワマン。

f:id:murakoshi5:20180708222146j:plain★印がタワマン。その下にそれぞれ同じエリアで普通のマンションも比較する上で載せてみました。タワマンの販売価格、管理費ともに圧倒的に高額です。快適で安心なタワマンに住むということは相当贅沢な事なのです。管理費が高くても仕方ありません。

 

最後に中古物件を3つのエリアで出してみました。

f:id:murakoshi5:20180708222251j:plainおよそ築20年前後の物件ですが、昔のマンションの管理費は安いです。驚きは、港区の高級マンションですら、2万円を切る管理費であることです。20年で管理費は相当高騰しています。付け加えると、マンション管理費は、何か特別な事情がない限り、新築分譲時から上がることは稀です。

 

以上です。一概に高いか安いかといっても、高級マンションやタワーマンションに住んでいれば、管理費が高くなるのは当然です。また、これからマンションを購入する人は、月々のランニングコストを抑えるために、以上のような観点も踏まえながら、物件選びを進めていただければと思います。

 

管理費の使用用途を把握しよう

ある程度、マンションの特徴による管理費の違いを理解した上で、管理費の中身を把握する事です。私たちが毎月納めている管理費の使用用途について、僕が住んでいるマンションの例をとって、まとめてみました。

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徴収した一般管理費に加え、駐車場代収入もマンションの管理に充てられます。当マンションの駐車場設置率は住戸の30%ですが、近年、都心マンションの駐車場が埋まらずに管理費を切迫している実態がわかる気がします。また、各住戸の専有部分の電気代を一括で徴収しています。一括徴収による割引によって、専有部分だけでなく共用部分の電気代も賄っていることが窺えます。

 

支出のうち、何といっても多くを占めるのが「管理委託費」です。実際の管理業務は、管理組合を形成する我々住人が行うのではなく、第三者に委託する形をとっています。その内容を更に内訳で示してみました。

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日々の清掃や、建物、設備の管理、保守点検が多くを占めます。清掃業務40万円のうち、毎日出勤している清掃員のおばさま2人の月々の手当ても含まれています。エレベータ保守点検など非常に重要な「建物・設備管理業務費」ですが、業者の言い値で予算化されるなど、一般的に管理費がブラックボックス化する一因とも言われています。管理人さんは1人ですが、月に28万円もらっているんですね!「一般管理費他」で括られてしまっている、28万円の中身も気になる所でした。

 

以上、管理費が高い!と思う前に、まずもって実態をよく把握することが大切です。

 

自分にとって管理費の価値を考える

マンションは戸建と比較して、月々のランニングコスト負担が高いという意見がたまに聞かれますが、 僕はそうは思いません。もし戸建てに住んでいたら、経済的にも時間的にも、どれだけの負担があるのだろうと考えてしまいます。自分自身にとって、マンション管理費負担金額が納得できるものであるかを見極めましょう。

 

我が家で月々支払っている14,500円の管理費が、マンション管理のどの部分に充当されているか、比例按分で出して見ました。一方で、僕個人として金額に置き換えた時、それぞれの管理、サービスにどれくらいの価値を感じているかも合わせて以下にまとめてみました。

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マンション清掃・ゴミ出し

僕は掃除がとても苦手です。戸建てに住んでいたら、家の周囲や玄関先、庭など荒れ果てたものになり、結局業者を呼んで掃除を頼むかもしれません。それを一手に引き受けてくれているのが清掃員のおばさま方です。マンションを日々綺麗にしてもらうことは資産価値の維持にもつながります。それと合わせて、マンションのゴミ出しを24時間できることは私たちの生活利便性において大きな価値があります。戸建てではそうはいきません。それを当マンションでは一人当たりにすると2,232円でお願いしています。僕だったら、清掃に2,000円、24時間ゴミ出しの価値に1,000円をつけましたが、本来戸建てに住んでいれば、それ以上のコスト、時間や労力負担も伴うものだと思います。

 

エレベータ保守・施設管掃除

マンションに住む醍醐味は何といっても眺望や日当たり、開放感です。それらの価値を享受するために高い階に住むわけですから、エレベータが無かったらどうでしょうか。月々2,000円くらいは払ってでも快適に高層階に移動出来る手段を確保したいと思いました。戸建てだったらエレベータ設置料、月々の管理費で2,000円どころではないですよね。

 

植栽管理

文字化してみて、意外と大事だと思いました。玄関先や庭、軒先などに緑、植え込みの1つや2つは戸建てに住んでいれば誰だって手掛けるものだと思います。実家に住んでいる時、この維持が時間的にも金額的にも厄介そうでした。自分ではやりたくないけど、マンションの植栽のために月々500円は払って委託したいと思います。

 

セキュリティ・緊急窓口

ここは月々6,800円の価値をつけました。当初、もし戸建てを購入していたら、絶対セコムに加入しようと考えていたので、戸建ての標準プランを調べたら6,800円だったからです。これもマンションに住む積極的な要因の一つで大きな価値があります。マンションは日々様々な外的ストレスから守られているので、本当に安心して快適に住めます。マンションのセキュリティシステム、24時間対応窓口、個別住戸の防犯システムなどのために、これくらい支払う価値は十分にあると考えます。

 

レンタサイクル

わがマンションの共用サービスは主に、24時間フルタイムロッカーとレンタサイクル、キッズルームくらいで、共用施設への負担は月々1,017円ということになります。その中で、車を所有しない僕にとってレンタサイクルはとても重宝しています。電動自転車なので快適です。1時間100円を利用料と仮定し、1週間に5時間利用×4週で1か月2,000円の価値としました。

 

他、一般管理維持費

最後に、一般管理維持費ですが、これは無形の価値として3,000円をつけました。マンション内での防災イベント、クリスマスパーティ、マンション掲示板など様々な管理組合の取り組みは、マンション住人にとっての豊かなライフスタイルを醸成してくれるものだからです。住人と知り合いが増えたことで、お互いの子供の見守りによる安心感につながったり、緊急の時の用事ごとを頼みあったり、遊ぶ仲間ができたりと、現代の社会事情を鑑みる中、マンションコミュニティが形成されることは、金額では表しきれない無形の価値であり、マンションの良さの一つではないでしょうか。

 

以上、人それぞれ価値観は違いますが、僕にとっては、実際の管理費14,500円に対して、21,800円の価値があると評価できました。戸建ては、ランニングコスト見える化されていないだけです。戸建てに住んだら、生活における様々な管理を業者にお願いしたり、それを1人で負担すればマンション管理費を支払うより割高になるかもしれません。また、お金をかけないにしても、時間的な負担、精神的ストレスなど、より多くの個人負担が増えるのは言うまでもないことでしょう。以上を踏まえても、本当にマンション管理費は高いと言えるでしょうか。

 

それでも、「うちのマンションは管理費が高い!」と思えるのであれば、月々の管理費を抑える努力が必要です。確かに上記「他、一般管理維持費」などは中身が良くわからず、削減できるポイントかもしれません。管理費はブラックボックス化されている事も多いので、管理組合へ加入するなど当事者意識をもって削減努力を継続して行っていくことが必要だと思います。

 

最後に

月々負担しなければならないランニングコスト。マンションの特徴によって管理費は変わります。タワマンに住んでいれば、同じエリアの普通のマンションと比べて管理費が高いのは当然です。

 

その上で、管理費の内容、使用用途をしっかり把握しましょう。マンションの管理費が自分にとってどれだけの価値があるものなのか、戸建てに住んでいたら1人で日々の管理にどれだけの費用負担が想定されるのか、よく吟味してみましょう。多くの人数で案分負担してマンションを管理していくことが、実は割安だと感じられるかもしれません。

 

一方で、住み始めてから、月々の管理費を抑えていく努力は当然必要ですよね。面倒くさいと思われがちな管理組合の活動に当事者意識をもって臨むことが大事です。

 

また、マンションを購入する際、月々のランニングコストを安く抑えたいのであれば、どんなマンションが、どれくらい管理費がかかるかという視点も加えたいですね。

 

購入前も購入後も、将来的なマンション資産維持のため、楽しいマンションライフのために、マンションの管理については、一度よく考えてみることをおすすめします。

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