すまいよみ 良いマンション選びを支えるブログ

東京イースト在住。4回のマンション購入経験を持つ筆者による『後悔しないマンション選び』を支援するブログ。

4回目のマンション購入記③ マンションを住み替えるための問題点

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先日、4回目のマンションを契約しました。欲しいマンションに当たりをつけて、予算の問題もクリアしました。今回は、スムーズな住み替えの問題点と進め方をまとめてみました。

 

持ち家の住み替えは何が問題なのか

持ち家であるマンションの買い替えにおける問題点、スムーズな住み替えを妨げる要因は、住まいを購入する際に利用する住宅ローンの存在にあります。

 

以下のように経済的な余裕がある人は、自分の都合やタイミングで、金銭的にさほど悩むことなく売却や購入を進められるはずです。
・新しい住まいを現金で買える人
・すでに現住まいのローンを完済している人
・残債を貯蓄で返済できる人
・銀行がWローンを許可してくれる人

 

しかしながら私たち一般庶民は、何千万円もするマンションを現金で購入できません。銀行が肩代わりして一括で売り主に代金を支払い、その代金は20年や30年もの期間、銀行に返済する約束をして初めてマンションを手に入れるわけです。

 

住み替える多くの人は、この住宅ローンの残債を多く残した状態で自宅を売却して残債を返済した後、新しい住まいを購入して、再度住宅ローンを借りることになります。

 

複数の住宅ローンを借りて複数の家を所有し維持することが非現実的なためです。

 

住宅ローンを利用して購入した住まいには、持ち主がお金を返済できなくなった時のために銀行が抵当権をつけているので、住まいを売却する際は、買主からいただいたお金を銀行に返済し、住宅ローンを完済した後、抵当権を外して買主に引き渡すことになります。

 

ですから、住まいを買い替えるということは、売却と購入を同時で進め、新旧住宅ローンを整理するために、たくさんの人が関係し、大きなお金が動き、契約、入居、退去のタイミングなど、様々な問題を起こすことになるのです。

 

できれば、住んでいるマンションを希望通りの価格で売って購入資金を確保し、面倒な仮住まいをせずタイミングよく新居に住み替えするのが理想ですね。

 

現住まいを賃貸に出して収入を増やした上でWローンを実行する選択肢もありますが、ここでは売却することを前提で話を進めます。

 

以下、スムーズに住み替える際に注意したい3つの要点をまとめてみました。
・新しい住まいの購入計画と資金繰りを精査
・売買活動の進め方
・新たに住宅ローンを借りる際の注意点

 

新しい住まいの購入計画と資金繰りを精査

買い替える理由は人それぞれだと思いますが、まずは買い替えの計画を立てましょう。新たにどのエリアにどんな特徴のマンションを選び、いつごろまでに引っ越したいのか。4回目のマンション購入記 ① ~2つのマンションを悩んだ時の選び方~ 

 

同時に予算を決めます。買い替えの際の予算は、現住まいの売却益、もしくは売却損による残債割れ、住宅ローンの月々の支払金額、自己資金の充当いかんによって左右するので、綿密に検討する必要があります。4回目のマンション購入記 ②~購入予算を決めるために必ずやるべきこと~ 

 

購入予算を決める上で、まず第一にやるべきことは、現住まいの売却額を押さえておくことです。日ごろから自分のマンションや周辺の売却情報を見て、およその売却価格を想定しておくことも大事ですが、最大手や地元密着の仲介業者など最低でも2~3社には査定してもらいましょう。

 

売却想定金額から現在の残債を差し引いてローンを返済できることがまず最初のハードルになります。完済できない場合、自己資金を充て返済します。それでも返済できない場合は、新たに購入するマンションのローンに既存の残債を組み入れる「買い替えローン」の利用などが選択肢に入りますが、買い替えローンは借り入れ条件や審査が厳しいので、希望通りの資金繰りを実行できるかといえば妥協を余儀なくされそうです。そして、そこまでして住み替えするべきなのかを含め再検討する余地があるでしょう。

 

上記のように現住まいの住宅ローンの完済の目処を立ててから、新しい住まいの購入予算を検討します。

 

新しい住まいの購入予算は、住宅ローンの借入金額に関わってきます。住宅ローンには長期的な金利負担が重くのしかかります。低利率でも変動金利で借りるか、金利が高くなる固定金利で借りるかによって変わってくる月々の返済金額から、借り入れる住宅ローンの金額を逆算して決めます。

 

月々の妥当な住宅ローン支払い額は、ファイナンシャルプランナーに家計診断してもらうのが1番の近道です。

 

診断してもらって、例えば月々の支払を12万円までとすると、
0.5%の変動金利で30年借り入れた場合
借入可能金額が約4,010万円となりますが、
30年全期間固定1.4%で借り入れた場合は
約3,520万円と、500万円もの差が生じてきます。


(住宅ローンを取り扱う金融機関のHP上で簡単にシュミレーションできます)

 

変動、固定どちらが良いかという議論は別の機会に設けたいと思います。

 

以上を踏まえ、購入予算をめぐる資金繰りは以下を目安にします。
売却査定額…現住まいの売却想定金額
売却時諸費用…売却時にかかる費用(4%と仮定)
残債…現住まいの住宅ローン残高
自己資金…預貯金などから購入予算に充てる金額
新住まいの住宅ローン借入額
購入予算…新しい住居の購入予算
(ここでは諸費用も込みとします)
購入時諸費用…購入時にかかる費用(4%と仮定)
※購入時費用は中古だと仲介手数料分2~3%上がります。

以下、例えです。
売却査定額…4,000万円
売却時諸費用…160万円
残債…3,500万円
自己資金…500万円
住宅ローンの借入額(上記の例4,010万円)

4,000-160-3,500+500+4,010
=4,850
購入予算4,850万円
(内物件価格…4,664万円)
(内諸費用…186万円)

 

買い替えで新しい住まいを購入する場合、4,010万円の住宅ローンを利用した上で予算4,664万円と目安がつきました。

 

こんな感じで、およその住み替え計画、購入予算、資金繰りを把握した上で、売買活動に着手していきます。

 

売買活動の進め方

売買活動のプロセスについては、主に3つの進め方があります。
①売却先行による売買
②購入先行による売買
③売却・購入を同時に着手

 

売却先行による住み替え

売却活動を始める
↓  ↓
売却が決定
↓  ↓
住み替え先の購入を決める

 

本来、スムーズに住み替えを進めるためには、まず現住まいを売却してから新しい住まいを決めていく方法がシンプルに思えます(売り先行による売買)。不動産が売れる時期に売り出し、焦らず希望価格で売り切り、住み替え先の購入資金を確保してから新しい住まいを検討できるからです。しかしながら、1つ大きな問題が生じます。通常売却契約をしてから3か月後には退去しなくてはならないため、売却してから住み替え先を探すと、住み替え先を決めて入居できるまでに相当な時間を要するため、ほぼ仮住まいが発生するということです。仮住まいは賃貸に引っ越すための費用(引っ越し代金、敷金礼金、賃料など)と引っ越すための労力負担がかかります。また自宅を手放すことが決まってから新しい住まいが決定するまで不安な日々を過ごすことになります。

 

購入いただいた方に少しでも売却を先延ばししてもらって早急に新住居を検討すれば、仮住まいを防ぐことは可能ですが、住み替えは新しい住まいへの動機、目的があってこそです。「新しい住まいを無理くり決めなきゃ」という活動は本末転倒で現実的ではありません。

 

売り先行による売買活動は、資金繰りを確定して安心した住み替え活動を進められることがメリットになるので、郊外や駅から遠い住まいなど条件面で売却が難しいとされる物件からの住み替えは、売却先行で進めた方が安心だと思います。加えて、実家に借り住まいができるなど、仮住まいによる経済負担や引っ越し労力が苦にならない人であれば、尚更この方法で進めていくことは理に適っています。資金繰りを確定させてからゆっくり欲しい住まいを決めましょう。

 

売却できなければ、住み替えを断念する、もしくは売却価格を大きく下げ、妥協して住み替え予算を下げるしかありません。

 

一方で、現実的に売却先行での売買活動を余儀なくされるケースも多いと思います。注文住宅の契約や1年以上先に竣工予定の新築マンション契約などです。売却を確定させて資金繰りを明確にしないと、新しい住まいの住宅ローンにおける銀行の審査、売主との契約が進まないからです。

 

購入先行による住み替え

住み替え先の購入を決める
↓  ↓
売却活動を始める
↓  ↓
売却が決定

 

僕は、過去3回の住み替えにおいて、購入を決めてから、現住まいの売却手続きに着手してきました(買い先行による売買)。買い先行による売買のメリットは、住み替え先を確保し安心して住まいを売却に出せることにありますが、大きな問題点は、売却価格や売却時期が決まっていない状態で新しい住まいを決めるため、資金計画に狂いが生じる可能性があることです。

 

基本は、確実に売れそうな売却査定額でも残債を返済できることを確認した上で、住まいの契約をして新しい住宅ローンを申し込みます。

 

手元資金があれば別ですが、売却想定価格が残債を上回っていても、出るかわからない「売却益を充てた頭金」を入れた上での借入れ金額ではなく、物件価格フルでの審査になります。

 

希望通り売却できなかったことで頭金が思っていたほど確保できなかった場合、買い入れ可能額以内で想定以上に住宅ローンを借りなければならないかもしれません。

 

また、売却が上手くいかず、残債を返却しきれなかった場合は、前述の買い替えローンの利用などを考える必要があります。

 

物件によっては、3か月で売却ができない場合、希望価格の査定の7~9掛けといった価格での買取保証をしてくれたり、停止条件付き売買契約と言って、事前に約束した下限価格でも売却できない場合は購入を白紙にしてくれる場合もあります。

 

買い先行での住まい売却は、資金繰りに余裕がある人、都心部、駅チカ、大手ブランド、築浅など、売却しやすいマンションに住んでいる人にとって向いている売買の進め方と言えます。

 

売却・購入を同時に着手する

新しい住まいの購入先を詰めながら、同時に売却活動にも着手して進める方法です。住み替えることを決意している場合は、購入の選択肢が煮詰まってきた時に、売却活動も同時に着手してしまうのが良さそうです。売り先行のデメリットである借り住まいや、買い先行のデメリットである資金繰りの懸念材料を早い段階でクリアできるようなタイミングで売買を進められる可能性が高まります。

 

売却活動は、市場に物件を出すまでに結構な時間を要します。2週間くらいでしょうか。仲介事業者と会って契約し、自宅に来てもらって査定をしてもらい、その後、仲介業者で広告作成などの準備をして世に出してもらいます。新しい住まいを申し込む前の煮詰まってきた段階で売却活動にも同時に着手すれば、1週間でも2週間でも準備を早められ、よりスムーズな売買が進められそうです。

 

以上、資金繰りの計画を明確にした上で、売買活動の進め方を見てきました。住み替えの動機や、売却するマンションの特徴によっても進め方は変えたほうがベターですね。最後に、住み替えにおける新たな住宅ローン借入についての注意点です。

 

新たに住宅ローンを借りる際の注意点

住み替える際、現住まいを売却し住宅ローンを完済した上で、新たに住宅ローンを借り入れることになります。

 

持ち家を住み替えする人は、すでに購入経験者であるわけですが、以前の住まい購入時や住み替えの際に、銀行や不動産業者と確認している条件面について、前回やったから大丈夫だろうと高を括っていても同様に進められるとは限りません。

 

ネット銀行の台頭により住宅ローン市場の様相は大きく変化しています。時代とともに法制度が変わっている場合もあります。

 

新しく借り入れる場合、売主と提携している金融機関にお願いすることもあれば、自分独自で色々条件面を調べた上で審査してもらい借り入れる場合もあるでしょう。僕は過去4回のマンションの購入で、4回とも借り入れる金融機関を変えてきました。

 

住み替えが絡んでいる場合と、購入活動のみで借り入れる住宅ローンとでは条件が異なる場合もあります。

 

後からこんなつもりではなかったという事で住み替えが断念にならないように、知っているつもり、経験済みのことでも諸案件によって業者や銀行ごとに事細かに確認していく必要があります。

 

また、住み替えなど複雑な条件が絡みあっているケースでは、経験が浅い不動産業者や銀行の担当者だと、稀に勘違いをしながら進めている事もありえますので、都度よく確認し、条件面についてはメールや文面等で履歴を残しておいた方が賢明です。

 

以下、新たに借り入れる際の注意すべき一例です。

デベロッパー(不動産業者)ごとに提携先銀行が違う
デベロッパーごとに提携先の銀行が異なります。同じ銀行でも、売主が提携しているか否かで融資条件や審査が変わってきますので、検討している物件ごとに、条件面をしっかり確認する必要があります。

銀行によって条件が異なる
借入をお願いする銀行によって条件は異なります。

1つは審査の条件。
物件の担保評価、個人の支払い能力など、審査基準は銀行によって異なります。ネット系銀行は、歴史ある財閥系の銀行に比べてノウハウの蓄積が少なく、システム上での便宜に頼っているせいか、審査基準が厳しかったり、融通が効かないことがあります。例えば、同じ借入額でも財閥系は審査が通り、ネット系は却下という状況もあり得ますし、住み替えを絡む場合では、ネット系銀行では「現住まいを売却し残債が完済されてからの条件付き貸付」となるケースもあります。

 

選んだ住まいの物件についても、銀行の審査が異なる場合があります。例えば、新築マンションは竣工から1年を境に担保能力が変わるようです。同じ未入居新築物件でも、新築時は販売価格を銀行は担保としますが、1年以上経過した物件は新築時の販売価格を担保として扱ってくれません。来年竣工予定の新築マンションでは5,000万円の住宅ローンの審査が通過したにも関わらず、1年以上前に竣工済みの新築マンションでは、同じ金額の審査が通らない可能性もあるのです。

 

金利やサービスなどの契約条件面も当然異なります。
金利や取り扱い手数料は銀行によって異なります。一般的には、人件費などを圧縮している分、ネット系銀行のほうが都市銀行よりも金利選択型の住宅ローン金利は低く、銀行に支払う取扱手数料も、ネット銀行の方が安い事が多いようです。また、同じ都市銀行間、ネット銀行間によって金利が異なるケースが多いのですが、金利が少し高い銀行でも、取り扱い手数料が低ければ、借入金額によって総支払額が安くなるようなケースも出てきます。

 

物件価格以外にかかる諸費用の支払いについても注意する必要があります。諸費用を住宅ローンに組み入れてくれる銀行があれば、組み込んでくれない銀行もあります。その場合、諸費用分を現金で用意する必要が生じてきます。

 

住宅ローンを借りると付帯サービスもあります。「団信」は、買主が死亡したり高度障害になった時に住宅ローンを免除してくれる保険で、今やどこの銀行でも加入が基本になっていますが、団信をつけずに、その分金利を若干下げて住宅ローンを借りられる場合もあります。また銀行によっては3大疾病特約付きや8大疾病特約付き団信など充実した条件が増えてきています。団信に加入するためには健康状態の審査をします。以前と健康状態は変わってないでしょうか。最後の最後に、団信の審査をした際、健康状態面から住宅ローンを借りられず住み替えを断念ということが無いように気をつけたいです。

 

更に、銀行のカラーで異なるサービスもあります。自分が普段利用している給与振り込みの銀行口座から住宅ローンを借り入れる銀行口座へ毎月無料で振り替えてくれる銀行や、住宅ローンを借り入れるとATM手数料を月何回まで無料というサービスをしてくる銀行、イオン銀行は、住宅ローン借り入れ顧客にイオンでのお買い物を常に5%優待するお買い物特典があったりします。金利だけに着目せず、自分に合った住宅ローンを物色してみましょう。

 

フラット35と金利選択型の住宅ローンは異なる
フラット35と呼ばれる35年固定金利のローンと、変動金利、一定期間の固定金利など金利選択型の住宅ローンは商品の性質上全く性格が異なるものです。審査も違いますので、フラット35の審査は通って、金利選択型のローンは審査が落ちたりすることもあります。デベロッパーは勝手なものです。最初は「安い変動金利0.4%であれば、月々このくらいの支払いで済みますよ」とおススメしていたくせに、さんざん商談を進めて時間を費やし、いよいよ申込段階で「やはり変動金利だと審査が通らず、フラット35の金利1.2%なら通りました。月々の支払いは3万円上がります」って、そんな馬鹿な!です。

 

また住み替えの際に、金利選択型とフラット35の併用であれば一時的なWローンの審査が通ったりと、こちらも売買活動に応じて確認しましょう。

 

以上、住み替えでは、新たに借り入れる住宅ローンの条件面をよく確認することです。売り主や銀行すら勘違いしていることもあり得ます。私たちも以前の購入時や住み替え時と同様に進められると高をくくらず、経験済みのことでも銀行や業者によって再度よく確認しながら売買活動を進めていきましょう。

 

最後に

まずは住み替えにおける資金繰りなどを計画し、銀行の住宅ローンの返済や新しい借入の条件面などに注意しながら売買活動を進めていくわけですが、僕は今回の住み替えで、過去の住み替えにおいて履行できていたからと安心しきっていた事で思いもかけず足元をすくわれ、住み替えを断念するかもしれない状況を経験しました。とにかくお金のことは注意深く何度も確認することです。

 

次回は、スムーズな住み替えを実現する上で重要な「スムーズに売却活動を進めるコツ」について書きたいと思います(築10年の中古マンションを少しでも高くスムーズに売却するコツ )。