久しぶりの高校の教室。そこには、あの頃と全く変わらないクラスメイトがいた。あいつも、あいつも!

授業を受けて昼休みになった。今の僕なら、誰かが「○○、お昼食べに行こう」と声をかけてくれるはずだった。

でも誰も来なかった。みんなあの頃と同じ仲間たちで学食にいったり、校門から出て遊びに行ってしまい、やっぱり僕は独りぼっちになってしまった。あの時だったら、自分の居場所を求めて、1人パチンコ屋やゲーセンにいってたけど、今は違った。1人で校内にいても怖くなかった。1人で学食に行って、堂々と1人でお昼を食べ、1人の時間を過ごした。やっぱり僕はひとりなんだ。でもそれでいい。僕は変わったのだ!

そこで起きた。夢だった。

孤独というのは

「1人でいること」ではない。

「ひとり」が問題なのではなく、

「かけがえのないちっぽけな自分」を自分自身認めてあげる事ができず、その自分の居場所がいたたまれない空気感に襲われることなのだろう。

と今では思う。認識の違いだけだったのだ。様々な周囲の人の関わりのおかげで、きっと僕は認識を進化させることができた。

余韻冷めやらぬ中、会社へ出かけた。

通勤電車に乗ってすぐに妻からLINEが届いた。

「ちさとが幼稚園のバスに乗る前に泣いちゃったけど、何とか幼稚園に行った」

夕方近くになって再びLINEが届く。今度は真っ赤に泣きはらした太寿の写真付きだった。「今帰ってきたけど幼稚園でもずっと泣いてたみたい」

まったくもって親バカだ!誰だって通る道。何日か通えば慣れてくる。

今日は売上が悪かったので、夕方少しドタバタした。

どんな言葉をかけてやればいいだろうか。

ちなんだ絵本でもないかな。

気が付くと、帰るまでに何度も何度も泣き顔の息子のことが頭をよぎった。

帰ってから、僕も息子も幼稚園のことは何も話さなかった。

ただ、「パパはちさとのことが大好きだあ!!!」と抱きしめてあげた。

妻は相変わらずあれこれ聞いていたけど(笑)。

僕は聞くかわりに、こんな絵本を読んであげた。

「ラチとらいおん」

世界で一番弱い「ラチ」という男の子がいました。ラチは、友達のことすら怖くて、なかなか輪に入っていくことができませんでした。でもラチは、あるとき現れた小さいライオンの助けを借りて、少しづつ弱さを克服していきました。ラチが強くなったある時、気が付くとライオンの姿はありませんでした。

この先、色々な人が助けてくれることだろう。

でも最後はやっぱり自分なんだ。

頑張れ息子よ。

って、僕が一番親バカ、、、。

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