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結婚した年にマンションを購入し10年が経ちますが、その間、家族にまつわる様々な事態が変わりました。結婚した時にマンションを欲しいと思っている人は、将来の結婚生活を見据えてどんなことに注意して検討すべきでしょうか。

結婚前と結婚後に生じる7つのギャップ

結婚してからマンションを購入する際に、気をつけたい7つのこと。

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それは、結婚前の恋愛時と、結婚後に変わっていく2人にまつわる生活や関係性とのギャップを、事前に少しでも考えて購入を検討することです。

そのGAPとは以下の主な7点です。
1、夫婦の親密性、関係
2、夫婦の仕事、キャリア
3、夫婦の収入
4、家族構成
5、お互いの両親
6、住みたいエリア
7、生活、住まいに関する価値観

1、夫婦の親密性、関係

恋愛をしている時と、同居して関係性が温まってきた時とでは、2人で共有する生活に関する価値観も変わるでしょう。できれば住まいを購入する前に賃貸マンションでも何でも同居を経験しておくことですね。同居すれば、お互いの生活の価値観に関して様々な事を知りえます。そのあとで、持ち家であるマンション購入を検討するのがベストだと考えます。

2、夫婦の仕事、キャリア

夫婦2人の職場やキャリアも将来的に変遷する事でしょう。近い未来、2人の職場の問題もそうですが、海外や郊外での仕事や生活もありえます。勢いで購入する前に、一度それぞれの今後の目標やキャリアについては、よく話し込んだ上で、住まいを持つことに関して検討するべきです。

その上で、どうしても購入を決断しかねる場合、願望を優先し思い切って購入してしまうのもありです。

僕の周りでは、マンションを購入してから転居を伴う家族が何組かいて、転居にともなってマンションを貸し出しています。

よほど背伸びしすぎたローンでの購入でなければ、毎月の支払いよりも貸し出す収入のほうが上回ることもあります。転居とう不測の事態が生じた場合は、かえって副収入というプラスの要素になるかもしれません。

3、夫婦の収入

結婚時は、夫婦2人とも仕事をしているケースが多いと思います。マンションを購入する場合は大体が住宅ローンを組むかと思いますが、こればかりは絶対に余裕を持った設計をする事です。

将来的に、奥様は子供を産んで専業主婦になる目標があるかもしれません。どちらか一方の収入が途絶えるかもしれません。年間返済額は可処分所得の20%~30%ほどですが、それは2人の収入ではなく、1人の収入で十分返済できるよう余裕を持った計画をするべきです(関連記事)。

4、家族構成

今は夫婦2人。10年後、家族は2人のままか、4人になるか、5人になるか。将来の家族人数の見通しから、部屋の広さについては悩むところだと思います。

LDK+夫婦の寝室に、2つの子供部屋。3LDKがファミリータイプのマンションとして一般的なのは、結婚して2人の子供を授かることが一般的なファミリー層のモデルとされているからです。

ただ、現代社会は変わってきています。

できたら、家族構成がある程度固まってきてからマンション購入を決断するのがベストですが、結婚して将来的な家族構成がわからない中でマンションを購入する場合は、結論から言うと、将来夫婦そのまま2人~家族4人まで増えることを想定し、例として以下のような3LDKを選ぶべきです。

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それは、LD(リビングダイニング)と隣の部屋が可動式間仕切り扉によって、2LDKにして広々としたLD空間の仕様にできるような設計の間取りです。

その後、もし家族が増えなくても、間仕切りをはずし2LDKにして、夫婦の寝室以外は客用にしたり納戸にしたり、また生活の価値観によっては、もちろん夫婦で一つずつ部屋を使用することもできます。

LDK以外に部屋が3つあるわけですから、段階的に夫婦と子供2人の家族4人までは、この間取りで柔軟に対応できます。

もちろん、子供は3人以上作りたいし、絶対できると確信している人は、最初から4LDKを選ぶ選択肢もあり得ますね。

また、子供ができない(つくらない)と、家族がこのまま2人と判断している場合は、2LDK(もちろん1LDKでも可)を選択して購入して良いと考えます。

繰り返しますが、できれば、家族構成がある程度予想できる時点での購入をお勧めします。家族の身の丈の空間設計は経済的にも必要ですし、その分をもって更に良い立地の物件を手に入れられるかもしれません。

5、お互いの両親の変化

結婚するときは、夫婦2人、お互いの両親も2人元気に過ごしている事でしょう。しかしながら両親は必ず年を取ります。将来的に介護や生活支援をする必要があるかもしれません。また、支援するだけでなく、両親から支援される必要性も考えられます。

近年、親子夫婦それぞれの社会における課題解決のため、「近居」が注目されています。近居とは、親子世代が気軽に行き来できる同一生活圏内(交通手段を選ばず、およそ10分~30分ほど)に分かれて住むことを指します。

両親が年を重ねた際、子供夫婦が生活や移動支援、介護支援をすることに加え、子供夫婦に子供が生まれた際、共働きを続けるために、両親から様々な経済支援や子育て支援を受けること、双方向支援体制を構築できる近居が、女性の社会進出、人口減少、少子高齢化社会における課題解決として、一つのヒントとされています。

自治体によっては、「同居」「近居」に対し、経済的支援があります。それぞれお互いの両親ともよく話し合い、居住場所をよく検討してみましょう。

6、住みたいエリア

結婚したら、憧れの街や、両親の近く、職場の近くに居を構えたくなるのが常です。しかしながら、結婚生活を経て、また家族構成の変化や生活への価値観の変化などから「住みたい」街と「住みやすい」街にギャップが生じることになります。

例えば、「吉祥寺!」「武蔵小杉!」「恵比寿!」は、年を重ねて子供ができて本当に夫婦にとって住みやすい街かわかりません。自分たちが住むべき街をイメージや先入観だけで決めつけず、まず知らない街や、人気の街の「隣の街」まで目を広げてみることが大事です。

7、生活、住まいに関する価値観

結婚して年を重ねていくと、生活や住まいに関する価値観が変わってきます。事前に色々気をつけながら選んだとしても、一回だけで理想のマンションを購入することは不可能に近いです。ですからマンションを購入するときは、以下3つのこと最低限踏まえて購入に踏み切ってほしいと思います。

明るさ

これは絶対です。住まいは明るい事が一番!マンションに住むことからは外せません。新婚生活も暗くしたくないです。しっかり事前に何度も現地周辺や物件の部屋に足を運んで、住まいとして明るさだけは確保しましょう(関連記事)。

間取り

生活がゆったりできる間取り、楽しくなる間取り、明るく生活できる間取り、便利な間取り、色々です。このブログでずっと言い続けている事です。初めて検討する人は、エリアや駅近という条件に目を奪われがちですですが、実際に毎日住む部屋の間取りも大事です。間取りのことを事前によく勉強しましょう(関連記事)。

立地(駅近)

明るさを確保と言いながら、周辺の建物が高い駅近ってなかなか難しいかもしれませんね。最初に購入するマンションが駅近が良い理由は、1つはもちろん長く便利に生活できるため。

2つ目は、初めてのマンション購入として、様々な失敗やら、予期できなかった生活の価値観の変化、家族構成の変化から、一度はマンションを買い替えるリスク管理として、売却しやすい、流動性を高められる便利な駅近を資産として持っていた方が有利だからです。マンションには、資産としての側面、リセールバリューがあることを意識しておきましょう。

最後に

晴れた惚れたで、勢い新居を購入することもそれはそれで大事です。大きな買い物なので勢いがなければ決断できませんから。それでも、良いマンション選びをするために、新婚さんに聞く耳を持っていただければ幸いです。

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