コロナショックによる緊急事態宣言が出される前にモデルルーム訪問したマンションです。

マンション概要

3月に事前案内会を始めたばかりでしたが、建物は既に竣工間近でした。

物件概要

バウス瑞江
東京都江戸川区篠崎町4
都営新宿線「瑞江」駅徒歩7分
総戸数:61戸
駐車場:平置31台
駐輪場:122台
バイク置き場:4台
用途地域:第一種中高層住居専用地域
地域地区:16m第二種高度地区
分譲:日本土地建物
販売提携(代理):長谷工アーベスト
施工:長谷工コーポレーション
管理会社:長谷工コミュニティ
施工予定:2020年6月
(2020年4月25日現在)

都営新宿線「瑞江」駅は、1986年に開業された比較的新しい駅です。駅から一歩入ると、公園が点在、多くの緑とともに、一部、無電柱化された低層の住宅地が広がります。

都心まで通勤する人にとって嬉しいのは、都営新宿線の朝の混雑率です。最も混み合う7:40~8:40の西大島~住吉の間の乗車率156%(2018年国土交通省調べ)は、同じく首都圏東エリアから都心へ向かうJR総武線、東京メトロ東西線の『痛勤地獄』と比較した時に雲泥の差があり、住み心地が良いエリアとして新宿線沿線に住むメリットの1つになるでしょう。

ランドスケープ・共用施設

最初に建設地を見た時、違和感を覚えました。『?これだけ広い土地で61戸?』

この疑問が、このマンションの良さの全てを物語っていると思います。

元々は自動車整備工場があった土地ですが、東西に幅広く、全戸南向きを実現しています。更に3方接道した開放感溢れる非常に恵まれた立地になります。

用途地域「第一種中高層住居専用地域」は、「第一種低層住居専用地域」の次に、住みやすい住宅地形成のために厳しく規制されるエリアであり、更に16メートルの高さ制限地区に指定されていることから、5階建て、61戸の低層レジデンスが設計されたわけです。

「第一種低層住居専用地域」の面積が多い東京西地区の目黒区や世田谷区、杉並区では、3階、4階建ての低層マンションも珍しくありませんが、東地区では「準工業地域」や「商業地域」が多くを占める江東区や墨田区には見られない、江戸川区ならではの低層マンションになります(参考記事)。

南前面も2階建てのアパート住宅、戸建、その先に高くても4階建てのマンションと、空の抜け感と日当たりも抜群の環境です。

地区の景観法に沿ったアースカラーをまとい、ベージュ系のタイルが施された5階建ての低層レジデンスは、エリアの中で住まいとしての格調があり贅沢な造りです。

まとまった敷地に3方接道で独立した低層建築物は、高級マンションの類いとして周辺住民の目に写ることでしょう。

共用施設は少なく、エントランス脇にゆったりめのラウンジが用意されます。

他、共用部分では、24時間ごみ置き場、宅配ボックス、防災倉庫やAED、非常時に無償で飲料が提供される災害ベンダーなどを設置、マンション内インターネット環境利用は、月額1,000円になります。

セキュリティ面は、オートロックがエントランスの風除室1カ所で、住戸前のインターフォンでは通話のみの確認になります。マンションの格からして、ダブルロックのエントランスにするか、玄関前のインターフォンはカメラ付きにして欲しかったです。

駐車場台数は31台で50%ほどですが、全部平置きなので、車を保有する人にとっては、このマンションを選ぶメリットの1つになるでしょう。駐車場の平置きはとても贅沢で、健全な管理財政への貢献だけで無く、機械式が無いことによるランドスケープの見栄えや、棟周辺の開けた明るい環境に寄与することにもなります。

管理員の勤務時間とうはまだ決定していないようでした。

住戸設備・仕様

良くも悪くもと言う印象ですが、低層レジデンスとして、もう少し質感、高級感が欲しかったですね。

設備について

各住戸開口部には一部を除いて防犯センサーを設置しています。玄関前のインターフォンはカメラ無し。共用廊下側の窓にはルーバー面格子が装備されています。キッチン部分については、ディスポーザーはありませんが、食洗機が標準装備され、人造大理石のフラット天板、ショット社製ガラストップコンロが主だったところです。トイレは手洗いカウンターが無く、手洗い一体型の廉価タイプです。洗面室の引き出しはソフトクローズ仕様ではありませんでした。

住戸仕様について

まず、玄関周りのタイル貼りは「住まい」としての質感を高めてくれる仕様で、テンションが上がりました。住戸内は、長谷工によく見られる直床構造で天井高は2,500mm、サッシ高が1,900mmになります。高さ制限がある土地で、直床にしてもこの天井高がギリギリの所なのでしょうが、天井、サッシとも、あと50~100くらいの高さ、開放感が欲しかったです。バルコニーの奥行きは1.9mで、物干しを支えるレールはかなり幅が広く上下可動式で良さそうでした。隣住戸との隔て板は低いタイプ。トールタイプにして欲しかったです・・・。

駅徒歩6分で分譲中の「プレシス瑞江パークサイドコート」より、坪単価でかなり高めの設定(2020年4月初旬現在の予定価格)なので、設備と仕様は、少し差を付けて欲しかった印象です。

バウス瑞江 価格 間取り

3,4階の平面図です。

2LDKが1タイプ、4LDKが両角住戸の3タイプ、他、3LDK住戸については、一部最上階住戸を除き、ほぼ以下のタイプに集約されます。モデルルームに採用されているタイプです。

D1タイプ(68.38㎡)


(出典:バウス瑞江 公式サイト)

タイプによって、左右反転、梁や柱の浸食具合といった若干の仕様の違いがありますが、ほとんどの人がこの間取りを選ぶ事になります。

一見何の変哲も無い、6mスパンの田の字型プランですが、LD側はもちろん、共用廊下側の洋室まで、ほぼアウトフレーム設計にすることで、最大限の空間効率を確保しています。洋室の梁の出っ張りもほとんど無く、収納率8.5%で収納には困らないでしょう。洗面室もゆったりした広さがあり、生活するには機能的でバランスが良い田の字型の間取りと言えます。

1番のデメリットは、デッドスペースを含む11畳前後のLD空間です。奥行きが4.4mほどしかなく、一通りの家具を配置するには心許ない広さです。家族が少ない時は、隣洋室のウォールドアを開ければ、十分な広さを確保しゆったりと生活することができますが、この格調高き低層レジデンスにして、LD空間の手狭さは個人的に気にかかるポイントでした。

以下、主なタイプの予定価格です(緊急事態宣言が発令される前)。

Aタイプ、4LDK(83.19㎡)
3階、6,600万円台

B1タイプ、3LDK(68.35㎡)
(1階はB1tタイプ)
1階、5,100万円台
3階、5,700万円台

D1タイプ、3LDK(68.38㎡)
2階、5,400万円台
4階、5,900万円台

Fタイプ、3LDK(68.38㎡)
3階、5,600万円台

B4タイプ、3LDK(68.35㎡)
2階、5,300万円台
4階、5,800万円台

E3タイプ、3LDK(68.35㎡)
(1階はE3tタイプ)
1階、4,900万円台
3階、5,600万円台

Gtタイプ、4LDK(83.29㎡)
1階、6,000万円台

平均坪単価は270~280万円前後でしょうか。駅徒歩6分の「プレシス瑞江パークサイドコート」より、30~40万円ほど高い設定である事は、低層レジデンスとしての希少性、住まいの格、全戸南向きの価値は当然含まれているものの、プレシスより遅い発表において、まだマンション価格が高騰することが前提の中で織り込んだ部分もある気がします。

直近での周辺築浅マンションの成約事例は以下です。

アーデル瑞江
駅徒歩10分
築2015年
西、4階、64.78㎡
3,900万円前後(坪単価198万円)

ライオンズ瑞江レジデンス
駅徒歩10分
築2013年
東南角、3階、76.48㎡
4,500万円前後(坪単価195万円)

この相場観があったため、プレシス瑞江パークサイドコートの安さが光りました。徒歩6分の新築、70㎡の4階住戸が4,980万円(坪単価234万円)でしたから。

バウス瑞江 メリット

バウス瑞江、最大の特徴は、16m高さ制限地区に建つ、全戸南向きの格式高い低層レジデンスです。東京の東地区では中々見られない住まいとしての希少価値があります。

また、立地が良いです。駅徒歩7分、3方接道の開放的な明るい土地で、周辺には生活利便施設も多く、「東井堀親水緑道」の傍ら、「南篠崎つつじ公園」や「東部フレンド公園」、「都立篠崎公園」へも徒歩圏内で、緑豊かな明るい場所です。

何より、近隣の公園は、あふれかえった子供達で賑わっていて、子育て環境にも適した土地柄だと思います。

バウス瑞江 デメリット

デメリットは、大きく、価格と間取りです。

デメリットというか、検討する人の価値観だとも思うのですが、果たして、プレシス瑞江と、この価格差をもってまでして、このエリアの人に、低層レジデンスの希少価値が刺さるのかと思っています。かといって、設備や仕様がずば抜けて良く高級マンションに振り切れているわけでもありません。プレシス瑞江は、駅徒歩6分、ワイドスパンで効率的なゆったり目の住戸も多く、坪単価がバウスより、30~40万円ほど安いです。格が高い住まいといっても、ほぼ68㎡住戸しか選べないバウスとどうしても比較してしまいます(参考記事)。

現在の価格でも、刺さる人には刺さると思いますし、私個人ではやはり「バウス」に魅力を感じます。こんなマンションに住んでいれば、満足度は間違いなく高まります。

今後、もし価格がプレシスに近づくようなことがあれば、徒歩6分のプレシスよりも、永住するレジデンスの価値として間違いなくバウスを選ぶべきだと思います。

それと、デメリットではありませんが、駅前では、野村不動産がマンションを立てる予定があることも検討の材料にしておく必要があります。ただし、こちらは駅徒歩1分にて、同様に検討できる価格帯にはなりませんが。

どの住戸を選ぶべきか

一点ですね。モデルルームと同タイプ、B1の3階か4階です。理由は、階数で言えば、やはり江戸川区のハザード上、2階以上を選びたいことに加え、バルコニー前が2階建ての戸建、アパートが建ち並ぶので、頭上を抜ける3階であること。

住戸位置については、

共用階段やエレベータから離れた端から2番目なので、廊下の往来が1番少ない位置である事、バルコニー前が2階建ての新しめのアパートなので、しばらく住環境が変わりそうもない事が積極的な理由です。

一方、D1~D2にかけては、現在は目の前が駐車場なのですが、高さ制限がある土地ではあるものの、将来的に3階以上が建ってしまう可能性もあるのではということ、B4、E2は共用階段の前、E3はゴミ置き場の頭上であることを理由に選択肢から外しました。

最後に

正直、どこまで私の語彙で、このマンションの良さを説明できたかわかりません。また、このエリアを選ぶ人に、この価格で低層レジデンスが刺さるのかも不明ですが、個人的にはかなり気にいりました。今まで、それほど意識していなかった瑞江という街まで気にいってしまったくらいです。価格動向が気になるところですが、東京東地区では類い希に見る低層マンション建築。オススメのマンションです!

2020年8月18日追記 竣工後、現地訪問

バウス瑞江、竣工していました!

アースカラーをまとった、東京イーストエリアに希少な5階建ての低層美!!

東、南、西と3方接道に加え、棟北側を自走式の駐車場にしているため、マンション棟が囲まれずに独立している贅沢な環境になります。開放感があり、共用廊下側の部屋も明るい環境になるでしょう!

駅からマンションまでの動線が1直線で、途中にワイズマートでお買い物でできるのが便利ですね!

プラウド瑞江も楽しみですね♪(関連記事)

(参考記事:江東5区新築マンション一覧)

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