以前、外部からプライバシーを守る視点について書きました(関連記事)。

今回は、住戸内、家庭内でプライバシーが守れる間取りについて。

ファミリータイプのマンションは、結婚もしくは子供が産まれてから検討する人が多いと思いますが、最初のうちは同じ屋根の下、くっつきながら生活するのも楽しいでしょう。

ただし、夫婦関係が(良い意味で)煮詰まってきたり、子供が産まれ成長すると、60㎡、70㎡の限られた住戸内で、プライバシー性の大切さを実感してきます。

住戸内のプライバシー性が高い間取り

一般的なマンションでプライバシー性が高い間取りとは、リビングダイニングから居室や洗面室などの空間へ直接入ることができない設計(リビングアウト)を指します。

家族全員が長い時間集まり生活する中心的な空間が、リビングダイニング(以下LD)だからです。

マンション内の仕切りは壁が薄いため、相互に音や気配が漏れます。

LDからトイレ以外以外全ての空間へリビングインできる間取り

LDと隣接した浴室(リビングイン)だと、浴室で人が着替える物音がします。隣接した居室だと、人が動いている気配がします。電話の話し声もします。

浴室や居室にいる人のプライバシーだけでなく、リビングにいる側も気を遣って生活をする羽目になります。

LDに面した居室で子供が勉強していたら、両親はLDで心置きなく映画を見られるでしょうか。

LDに面した居室で昨日仕事が遅くて疲れ切っているご主人が寝ていたら、朝早くから掃除や家事をできるでしょうか。

LDに面した居室は、リモートワークが十分にできる環境になるでしょうか(関連記事)。

LDとそれ以外の生活空間が、廊下などワンクッション置いた「リビングアウト」だと、相互の空間に、二つ以上のドア、仕切りを介し距離があるため、プライバシー性はある程度守られます。

全ての空間が一旦廊下へ出てリビングアウトしている間取り

プライバシー性が高い間取りのデメリット

ただし、プライバシーを確保する空間設計、60、70㎡前後の限られたスペースでは、デメリットも生じます。

廊下部分の面積を取られるため、その分、居住空間の面積が削られます(関連記事)。

仕切られた居室の間取りのため、家族が少ない時に、LDと隣の空間を一体化できないなど柔軟性がない間取りになりがち。

リビングインのメリット:LDに隣接してるからこそ柔軟な空間設計に

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プライバシーとコミュニケーション、どちらを重要視する家族か?

もちろん、プライバシー性よりもコミュニケーションを大事にしている価値観の家族もいるでしょう。

昔よくいた団地住まいの賑やかな家族を思い出すと、そのような生活が、現代では特に価値あるものに思えます。

洗面室がリビングインだと、子供が小さい時は見守ることができて安心ですし、寒暖の差も少なくなりますので、真夏や真冬も快適です。

仲が良い家族であれば、LD中心に全ての部屋を開けておけば、賑やかで楽しい生活になるでしょう。

浴室や居室に入るためにLDを通ることが、親子で会話をするきっかけになるかもしれません。

最近では、生活空間の効率化とコミュニケーションを大事にする風潮を機と捉え、マンションの廊下を生活空間に充てる企画も出てきています。

とは言っても、トイレのリビングインはありえません。現在のファミリータイプの分譲マンションではほぼ無いと思いますが・・。

LD(K)空間からトイレにリビングインする間取り

最後に

我が家は、結婚したて、子供が小さい時から今でも、LD、寝室、浴室、全てを開け放し、楽しくシームレスな空間を楽しんできましたが、リモートワークの環境が必要になり、子供が大きくなって1人で集中できる環境も大事になってきました。妻も最近気づいてきたようです。

人によって、プライバシー性とコミュニケーション、どちらを大事にするか好みがあると思います。また、家族の成長段階による生活のフェイズで、どちらの間取りが適しているかという見方もできそうですね。

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