マンションでは、たくさんの人が同じ建物に住みます。マンション内のコミュニティイベント、管理組合での付き合いなど、楽しい経験になることもあります。それでも、たくさんの人がいるからこそ、最低限のプライバシーは守りたいです。

3LDKのマンションにおける代表的な間取り

以下の記事で、現代の分譲マンションは(主に3LDK)、代表的な2つのタイプの間取りに集約されることが多いと書きましたが、その中でも、主に見るべきポイントを以下にあげました。

・主寝室を見る際の注意点


・水回りを見る際の注意点


・リビングダイニングを見る際の注意点

今回は、住戸内のプライバシーを守るべき視点について。

プライバシーを守るためのマンション選び

一般的な「田の字型」プランの間取りでは、主寝室、つまり夫婦で使用する大事な部屋、子供部屋になるかもしれない洋室も、共用廊下側に配置されることがほとんどです。もちろん、玄関もです。また、バルコニー側は、隣り住戸と隣接しています。

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そこで大事なのは、プライバシーを守ること、すなわち、人の気配や視線、また足跡などの騒音から少しでも遠ざかることです。

僕の2つ目のマンション住戸は、プライバシー性について、3重苦でした。

以下の3点
1、住戸位置(環境)が悪かった事
2、玄関周りの造りが無防備だった事
3、設備や仕様がプライバシーに無配慮だった事

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住戸位置(環境)を考慮する

エレベータホールから近い住戸は避ける

住戸位置によっては、宅急便業者など外部の人に加え、居住者が廊下を行き来するので往来が激しくなります。できればエレベーターから離れた、人の往来が少なくなる角住戸か、角に近い住戸を選びたいです。ただし、エレベーターから離れると、エントランスまで時間を要するというデメリットもあります。

共用階段の前の住戸は避ける

エレベータを使用しないで階段で上り下りする人って多いんですよね。郵便屋さん宅配業者もよく階段を利用しますし。階段上り下りの頻度が高い低層階は特に注意です。室内まで足音が響いてくるので、うんざりしていた時がありました。

また玄関から出るときに、階段降りてくる人と出くわすこともありました。玄関前は廊下の部分に目隠しがあるマンション・住戸も多いのですが、それでも階段使用している人から玄関の中を見られてしまったり。

マンション設計上、階段前の住戸は結構あるので、選べるのであれば、できるだけ避けましょう。

玄関周りの造りが配慮されているか

共用廊下に『直に』居室が面している住戸は避たい

以前、玄関先の空間に余裕が無い住戸に住んでいた時、玄関を開けた時に、人がすぐ歩いている場合がありました。ですので、玄関を開けるときに、恐る恐る開ける(笑)。

窓は、暑くなってくると、締め切って更にカーテンもというわけにはいきません。網戸にしても、してなくても、窓の外の気配が気になります。朝は人の足音でふと起きたり、日中は結構な人が窓のすぐ外を往来するし、夜も人の気配を感じて気味が悪かったり、特に就寝時は抵抗感がありました。

というわけで、以下の図のように、アルコープ、もしくは、オープンポーチとも言ったりします(仕切り扉があるとポーチと言います)が、このように住戸前にプライバシースペースを設けている物件を選びたいです。今は、コストカットを進めているマンションも多く、直廊下にする新築物件も増えてきており、中々選べなくなってきているのも事実ではありますが。

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クランクイン玄関・廊下で住戸内を隠す

上記のような間取りでは、玄関を開けたら、住戸内、リビング奥まで見られてしまいますが、共用廊下からクランクして入る玄関や、クランクする住戸内の廊下であれば、玄関を開けた時や、玄関先で宅配や郵便の受け渡しなど、ちょっとした客人対応の際でも、住戸内を覗かれることはありません。

プライバシー性に配慮する設備

共用廊下側

大規模マンションでは、よく見かける設備ですが、共用廊下側の窓が通常の格子ではなく、可動式ルーバー格子は欲しいですね。共用廊下側が普通の格子の窓だとカーテンでしか外から遮断できないため心許ないです。注意点としては、窓は共用部分のため、分譲後のリフォームで勝手に装着する事ができない事です。

バルコニー側

バルコニー側の仕様も気になるポイントです。

例えば、高層階では開放感溢れるクリアガラスの手摺り。低層階から手摺りが透明だと、階下の通行人からバルコニーやリビングを覗かれてしまいます。

また、バルコニーの隣住戸との隔て板が、天井まで無い低いタイプだと、背の高い人が背伸びをすると隣住戸まで見えてしまいますし、上部で空間が繋がっているので、隣のバルコニーの気配も感じ取ってしまいます。

 

プライバシーが守られている部屋の例

3回目のマンションに移り、プライバシーのストレスはなくなりました。以下の間取り図をみていただくと、

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202号室、203号室については、階段に面してしまっています。また、204号室については、エレベータが近いので、201、202、203に行く人に住戸前を横切られたり、業者の往来含めトラフィックが増加します。私の今の部屋は201号室なので、エレベータホールから一番遠い角部屋で、階段からも離れています。玄関前にはポーチが付いていて、基本的に他人が入ってくることもないので、全くプライバシーで気にかかることはなくなりました共用廊下に面している居室も無く、バルコニーの隣住戸との隔て板はしっかり天井部分まで繋がっている高いタイプです。(※以上の部屋番号は例えであって、実際の部屋の号室とは違います)。

お隣の中住戸も、可動式ルーバー格子が標準装備されていました。

以上になります。初めてマンションを購入する人は、どんな造りがプライバシー性に影響するかわからないと思いますので、参考になれば幸いです(関連記事)家庭内のプライバシー性を守る間取りとは)

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