2021年4月~2022年3月における築浅中古マンション相場・動向についてまとめました(※江東区湾岸エリア、りんかい線、有楽町線、ゆりかもめ沿線は除く)。

前提、対象住戸は以下です。

・21年4月~22年3月で売出、成約を確認
・5区は墨田、江東、葛飾、足立、江戸川
※江東区湾岸エリアは除く
・駅徒歩10分、築10年以内、60㎡以上
・「SUUMO」「ホームズ」にて検索
・「売出数」は期間中売出しの総住戸数
・「成約数」はレインズMarket Informationで確認
・「前年」は20年4月〜21年3月の成約
・複数駅が10分以内の物件は近い駅を最寄
・1坪=3.3㎡として価格を算定

以上、物件の購入、売却をする際の、あくまで目安にしていただければと思います(前年度の関連記事)。

21年度、中古マンション相場

まず、ざっと、江東5区別に。

以下、路線別に見ていきます。

JR京葉線沿線の相場

「越中島」は、「プラウドシティ越中島」中心の取引でした。高値チャレンジからの価格更新も見られ、大きく上昇した周辺の湾岸エリア、深川エリアと比べると、検討しやすい相場で推移しています。今後に向けては、「東京海洋大学」のキャンパスマスタープランによる街の美観も期待され、周辺エリアに寄せて上昇していく余地が十分あると考えます。

駅周辺が公園、工場と倉庫街の「葛西臨海公園」は、「ザ・パークハウス葛西臨海公園」の取引だけでした。駅から離れた住環境が良い立地に、ファミリータイプの新築が分譲(計画)されています。

東西線沿線の相場

東京都心部や江東区湾岸エリアの人気、相場が大きく上がる中、隣接した深川エリアを検討する人の属性が上がってきたと感じます。長い目で見ても新線(有楽町線延伸)誕生予定など明るい要素がある深川エリアは、今後も高位で推移すると予想しています。

「門前仲町」は、前年、高値での売出しが中々決まりませんでしたが、21年度は「シティハウス門前仲町」「プラウド門前仲町ディアージュ」だけでなく、築10年近くの「ジオ門前仲町」まで、今までの相場から大きく乖離した成約が見られ、相場をしっかり引き上げました。

交通の便が良く住環境も良い「木場」「東陽町」の人気も同様で、前年に続き堅調に上昇、7,000万円以上の物件が躊躇なく検討されている様子でした。有楽町線延伸がほぼ固まり、沿線の街づくりビジョンが随時発表されていきますので、今後も低迷する要素は見当たりません。

明治通りを境に、相場に乖離があった「南砂町」は、成約価格を大きく伸ばしましたが、立地、規模感ともに有力な物件が少ないため、まだこの相場観。一方で、築年数が経つ駅周辺の大規模鉄板マンション「グランエスタ」「ニューライズシティ東京ベイハイライズ」などの人気が高く、坪単価300万円前後まで上昇してきました。今後、深川エリアと同様に都心部からの検討者が増えてくれば、一段と相場は上昇していくはずです。

荒川を渡り江戸川区アドレスになる「西葛西」は、供給数が相当数あるため、この数年での上昇幅は限られたものでした。売却する際は競合が多いので、早期に高値での売却は難しい現状。購入する側は、同じマンション内でも複数物件の売出しがあるなど選び甲斐があります。永住前提で良い条件の物件を吟味して選びたいエリアです。

都営新宿線沿線の相場

「門前仲町」「両国」「清澄白河」と比べ、中央区に隣接しながら穴場的な「森下」でしたが、川を挟んで中央区に隣接した都心部への距離のメリットがしっかり需要に反映されてきました。高値で売り出されても早期に検討され、少し前までの相場観から大きく上昇しました。

売れに売れた「住吉」!特に「イーストゲートスクエア」の売出し数、成約数ともに、すさまじいものがありました。新築に近い「メイツ深川住吉」の成約も順調でしたが、高値での売出しは価格更新も見られ、前年の大きな上昇幅からは一服しました。

「西大島」は、隣接している「住吉」「亀戸」エリアの人気を反映した上昇基調でしたが、過去の相場から乖離した価格の売出しは、成約までは決まりきらなかった印象です。

「大島」「東大島」は、「西大島」より更に下町色が増し街並みも年季が入ってくるエリア。有力物件の売出しが少なく低調でしたが、新築「オーベルグランディオ平井」が早期完売するなど、大島小松川公園周辺では若いファミリー層の元気な姿も目立ちます。「亀戸」界隈が大きく上がったため、これから検討者層が流れてきて上昇する要素を含んでいると言えます。

「船堀」も、1年で相場観を大きく変えた街の1つ。江戸川区役所移転、駅周辺再開発の輪郭もはっきりしてきたため、駅近の有力物件は、相場なりの売出しが出れば手に入れるのは今のうちだと思います。一方で、既存マンションのバリエーションが豊富な徒歩10分圏では、なかなか成約にいたらない物件も見られます。物件の特徴をよく見ながら高値掴みは避けたいエリアです。

半蔵門線沿線の相場

「清澄白河」の築浅、10分以内の物件は希少で、準大手の中小規模物件も、売出されればすぐに成約されている状況です。東エリアでは、門前仲町と並んで広域からの知名度も高く人気を誇るエリアです。

「錦糸町」「押上」は、高位安定して人気を維持しましたが、伸び率は鈍化。引き続き上昇を見せている深川エリアと異なり、相場はひと段落した印象です。

JR総武線沿線の相場

立地は異なりますが、都営大江戸線とJR総武線の「両国」駅を包括しています。特に、大江戸線最寄りの「緑」「亀沢」「石原」アドレス、閑静な住宅地に建つ条件が良いマンションの人気がありました。

準都心部の「亀戸」は、高値でも順調に成約し、旧相場観から抜け出した1年でした。3LDKが8,000万円アップでも売れ行き好調だった新築「プラウドタワー亀戸クロス」、「カメイドクロック」開業に向けた新しい街への期待感が、相場を引き上げるのに十分な要素になりましたね。

駅前の整備、再開発が進む「平井」「新小岩」「小岩」も順調に相場を上げています。

「平井」は、大規模マンション「シティテラス平井」の人気が高く、坪単価250万円を超える成約が目立ってきました。

街が大きく変わる「小岩」。築浅は準大手、小規模物件が多く、新築と中古の乖離があります。条件が良い中古が、過去の相場で売り出されれば、今が狙い目だと思います。

都営大江戸線沿線の相場 

JR総武線、東西線、新宿線、半蔵門線、浅草線、各同駅の相場を示してあります。

都営浅草線沿線の相場

墨田区アドレスで、「蔵前」「浅草」最寄りの対象物件は数物件しかありません。

「本所吾妻橋」は、「ブリシア隅田公園」が前年から大きく飛躍した単価で成約しました。周辺は、「浅草」―「押上」エリアの観光スポット一体化を目指す「東京ミズマチ」の開業で賑わっています。

東武鉄道沿線の相場

「曳舟」と「京成曳舟」で立地は異なりますが包含しています。駅周辺の大手タワーマンション「アトラスタワー曳舟」などの成約単価が高く相場を上げましたが、駅から距離がある小規模マンションの相場とは、まだ大きな差があります。

「曳舟」「とうきょうスカイツリー」から比較的近い「東向島」ですが、明治通りを挟んで相場に大きな差があります。それでも、坪単価250万円を超える成約が見られたこと、駅近くに「三菱地所レジデンス」の分譲も控えており、今後は、上がりきってしまった「とうきょうスカイツリー」「曳舟」に少しずつ相場が近づいてくるエリアだと思っています。

「牛田」は、人気の「北千住」から徒歩圏内であることもあり、相場を伸ばしました。ただし、築浅でカウントされている小規模物件よりも、築10年を過ぎた大規模マンション「イニシア千住曙町」「ヴィークステージ北千住」の人気が高く、成約単価は250万円前後まで上がってきました。

「北千住」は、坪単価370万円で成約した「パークホームズ北千住アドーア」を除いても、昨年からの予想通り、着実に成約価格が上がっています。

「梅島」は、築10年の「ライオンズオーチャードガーデン」の人気が高く、成約単価を押し上げました。

「西新井」は、相場を引き上げる取引が見られませんでしたが、「南砂町」と同様に、築年数が経った大手大規模マンションが駅近に複数存在しています。「ザ・ステージオ」の高層階では、坪単価250万円を超える取引も見られました。

支線の亀戸線「小村井」は、前年まで3,000万円台から手に入る穴場的なエリアでしたが、都心部から距離が近く、周辺に商業集積地帯が点在する生活しやすいポジションだけに、「ソライエ・プレミアムテラス」を中心にしっかり相場を上げてきました。

「亀戸」駅周辺まで徒歩圏内の亀戸線「亀戸水神」。大きく上昇した亀戸エリアの相場を反映した成約が見られるようになりました。

JR常磐線(千代田線)沿線の相場

前年は全体的に大きく相場を上げた沿線でしたが、21年度は、特に「綾瀬」「亀有」が低調でした。新築分譲の「クラッシィハウス亀有」が値上げ後、販売の勢いが弱まったように、中古も高値での売出しが価格更新する場面が何度も見られ、6,000万円台の成約が見られませんでした。

「金町」は、築浅では「プラウドタワー金町」の坪単価300万円を超える成約が見られたため大きな上昇となっていますが、築10年を過ぎている「プラウドシティ金町アベニュー」「プラウドシティ金町ガーデン」「ヴィナシスタワー金町レジデンス」の人気も高く、「プラウドタワー金町」などの築浅を除いても、順調に街の人気、相場観は上昇しています。東金町一丁目の再開発、新金線の旅客化など、明るい要素が多く、今後も上昇基調は変わらないでしょう。

「北綾瀬」は、一通り、駅施設がリニューアルされ、大手町方面への始発が増発されました。便利性が大きく向上したことで成約数は増やしましたが、チャレンジ価格での売出しが少なく、いまだ旧相場で推移しています。更なる駅前整備も計画されていますので、駅近の住環境が良い立地の築浅物件が、4,000万円台前半〜半ばで売り出されているうちに物色したい伸び代あるエリアです。

京成電鉄沿線の相場

「千住大橋」は、駅周辺の良好な住環境の中でファミリーが元気に暮らす街。「アクアヴィスタ」を初めとする大規模4物件が売出されれば確実に成約し、相場を上昇させました。駅前再開発拠点「ポンテグランデTOKYO」E街区に「シティタワー千住大橋」が間もなく分譲される楽しみなエリアです!

「京成関屋」は、東武伊勢崎線の「牛田」と同様の数値にしています。

東エリアの中でも最安値の相場で取引されている「お花茶屋」。マンション相場が高騰する中で成約数を大きく伸ばしましたが、準大手、中小物件がほとんどで、相場を上げるような取引はありませんでした。

「青砥」は、6,000万円以上の成約が2件確認でき、人気の底堅さが見られました。「成田空港」「羽田空港」「上野」「押上」「日本橋」「新橋」「品川」などの要所へ直通、スムーズアクセスできる便利さと検討しやすい相場観から、もともと都心部で検討していた人や広域からの検討も増えそうです。成約に偏りがあったため、相場を下げてしまいましたが、周辺エリアの中でも人気は上昇していると見ます。今後も、立石地区の再開発など明るい要素が多いので、良い条件の物件が出れば早めに触手を伸ばしたいです。

大規模駅前再開発と区役所移転を控える「立石」。「曳舟」「青砥」と比べると交通利便性では見劣りするため、相場上昇を見込むには時期尚早でしょうか。駅距離が近い立地で気にいった物件があれば、早めの検討をお勧めします。

つくばエクスプレス沿線の相場

千葉県、茨城県に入ると人口が大きく増え、一戸建て、マンションともに元気なTX沿線ですが、「青井」「六町」エリアのマンションは、準大手の物件がしのぎを削り、築10年を過ぎた物件も増加。成約まで時間がかかり、何度も価格更新が見られました。個人的には、生活利便施設が多い「六町」駅周辺に大手物件などが参入して、街が盛り上がることを期待したいです。

北総線沿線の相場

今年度は、「シティハウス新柴又ステーションコート」1件のみの成約でしたが、1階住戸にもかかわらず、比較的高単価での成約でした。

日暮里・舎人ライナー沿線の相場

準大手物件中心のエリアですが、沿線が開業してから、年々着実に相場は上がっています。特に山手線に近い「足立小台」、足立区の開発重点エリアにもなっている「江北」中心に成約が見られました。

環状7号線と尾久橋通りが交差するポジション、交通、生活利便性が高い「江北」エリアは、新築も中古も人気がありました。もう少し相場は上がっていきそうです。

今年も、平均以上に上がりそうなエリアは?!

早めに検討しておきたい街
相場通りの売出しなら買いたい街

私が考える街は、以下になります。 

墨田区
東向島

◆江東区
越中島、門前仲町、木場、東陽町、南砂町、大島、東大島

◆足立区
北千住、綾瀬、北綾瀬、江北

◆葛飾区
新小岩、青砥、金町

◆江戸川区
船堀、平井、小岩

都心部、隣の人気の街が飽和状態に近く、「次は」と期待感がある街

駅前再開発や、タワーマンションなどが控えている街

生活、交通利便性が高い街の割に、現状の人気、相場が低い街

東京の東エリアは、もともと都心からの便がよく暮らしやすい場所。都心部でマンション相場が大きく高騰している中、上記で挙げたような駅周辺のマンションは、今年度以降も上昇していく期待感があります(以上)。

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