最繁期が過ぎて、一息、、、つかず、ひきつづき買い手あまた、上昇中の街を探りました。

・22年4月~22年6月で売出、成約を確認
・5区は墨田、江東、葛飾、足立、江戸川
・駅徒歩10分、築15年以内、60㎡以上
・「SUUMO」「ホームズ」にて検索
・「成約数」はレインズMarket Informationで確認
・「前年」は20年4月〜21年3月の成約
・複数駅が10分以内の物件は近い駅を最寄
・1坪=3.3㎡として価格を算定

※有楽町線、ゆりかもめ、りんかい線は、築10年以内の物件が対象です(15年以内にすると莫大な数になり、やりきれませんでした・・・)。
※前年比較は対象が異なるためご参考(関連記事)。

墨田区 主なエリアの動向

「両国」「錦糸町」については、高値の売出しで中々決まらない物件もありましたが、坪単価350万円~400万円近くで成約されていました。隣の、江東区「深川エリア」同様、今後も都心に隣接した人気エリアとして堅調に推移していくはずです。

数年で大幅に上昇したスカイツリータウン周辺エリアは、落ち着いてきた印象。「押上」は、築10年を過ぎた物件が高値で決まっていましたが、「曳舟」の成約は駅側の条件が良いタワーマンション1件のみ。タワーにつられ他の物件の売出し価格も全体的に上昇しているものの、実態はタワーと乖離があり、敬遠されている様子でした。明治通りを境に、相場が二分される区の北側エリアですが、東向島周辺の物件相場も徐々に高まっており、これから分譲が開始される最大手ブランド「ザ・パークハウス曳舟」の価格も気になるところです。

都心近接の穴場として、もう少し相場を上げると思われた東武亀戸線沿線の「小村井」は、相場より一段高い価格での売出しが決まらず、価格更新が目立ちました。

江東区 主なエリアの動向

湾岸エリア、深川エリアは、4月以降も、他の東エリアとは段違いでマンション人気が上昇しています。

駅周辺は団地が広がるため、駅徒歩10分前後の物件に限られる「辰巳」。少し前まで4千万円~5千万円前半が相場でしたが、湾岸エリアが大きく伸張する中で売出しが上がっています。価格更新する物件も見られましたが、6千万円台で成約される物件が出てきて、相場を押し上げました。

人気の「門前仲町」は、物件数が少ないため、高めの売出しでも確実に成約し、引き続き相場を伸ばしています。「清澄白河」は物件数が多めなので、高値での売出しは様子見の物件もありますが、周辺の非タワー物件も含め順調に相場を上げています。「住吉」人気はますます不動で、私の住まい相談で、最も相談が多いエリア。強気の売出しも多いため、昨年の勢いがいったん落ち着き、在庫も増えてきました。価格と住環境のバランスがとれた条件を吟味して高掴みしないようにしたいです。

「亀戸」「西大島」周辺は、「カメイドクロック」も4月にオープンし活況なエリア。一昨年から大きく相場観を上げ、ファミリータイプは6,000万円アップでないと選べなくなってきました。

駅周辺の築年数が立った物件に人気が集まっている「南砂町」ですが、2011年築の物件が初めて坪単価300万円以上で成約されました。深川エリアが飽和してくれば、「亀戸」周辺のように更に人気が高まりそうです。

足立区 主なエリアの動向

「北千住」は、新築や有力な駅近中古物件が、坪単価350万円を上回る勢いですが、その他の物件とは、まだ大きな乖離があります。周辺の「千住大橋」「綾瀬」では、住友不動産のタワー新築分譲が控えており、エリア全体の人気、相場を引き上げることが想定されるため、条件が良い中古物件が出たら、今のうちに検討を進めたいです。

「綾瀬」「北綾瀬」は、新築も中古も物件数が多いエリア。徐々に需要が追いついてきた印象で、高値では重かった綾瀬ですが、5千万円後半の成約も見られました。両駅中心に駅前の整備、再開発が進み始め、今後も期待が持てます。まだ相場が検討しやすいときに、豊富な物件から条件が良い部屋を選びたいですね。「北綾瀬」も、駅近で幅広い物件を吟味できる状況ですが、まだまだ空き地も多く、将来的に住環境が悪化するリスクが少ない物件を吟味することがポイントだと思っています。

活発だった「千住大橋」の動きが4月以降落ち着きました。少し価格が下がっても、秋口から分譲が始まる、42階建て「シティタワー千住大橋」を見上げる部屋には手を出しづらいでしょうか。

葛飾区 主なエリアの動向

総武線沿線「平井」「小岩」とともに駅周辺の再開発が進む「新小岩」は、現在、坪単価350万円前後で分譲されている「シティテラス新小岩」につられて、順調に相場を上げています。今後は、「金町」ー「新小岩」間を結ぶ「新金線」開業の準備も進みますので、ますます注目したい街です。

駅周辺での売出しが多い「亀有」も、新築の相場とともに売出し価格が上昇してきましたが、新小岩のように相場を引き上げるような動きが見られず、価格更新が多く見られました。

交通の要所「青砥」は、私のもとへの購入相談も多く、マンション人気の底堅さが窺えます。再開発で街が整備されていく「京成立石」と合わせて、今後も順調に推移していくと予想しています。青砥の街の整備も期待したいです。

江戸川区 主なエリアの動向

区内全域で、重たいと感じました。

唯一際だって高値での成約が目立ったのは、「亀戸」の隣、「平井」です。現在、住友不動産が2物件を新築分譲中で、駅北口の野村不動産分譲も楽しみです。

物件数が多い「小岩」は、「プラウドタワー小岩ファースト」が7,000万円、8,000万円でも盛況だったのが嘘のように、まだ旧相場から脱却しきれていません。駅周辺の有力な築浅物件が5,500~6,000万円前後でも中々決まりませんでした。今後、再開発のタワーだけでなく、中小規模の新築も絶えず続きそうで、大規模再開発の輪郭が出来上がる前の今が、検討する最良のタイミングかもしれません。

「船堀」も小岩と同様、今後は駅周辺の再開発とともに複数のタワーマンション分譲が控えていますので、好条件の中古物件を手に入れるなら今のうちに検討したいです。『ザ・パークハウス船堀』の高値成約につられ、他の物件も売出し価格が上昇中ですが、様子見されている状況。船堀も物件数が多いので、精査して好条件を選びたいエリアになります。

22年度に入って3ヶ月間、対象物件の動向は件数も限られますが、以上です。

まとめ、最後に

東エリアでも、全体的に売出し価格は上がっているのですが、実際に成約まで至って相場を押し上げているエリアは限られています。

都心部に隣接した人気エリア(江東区の湾岸、深川エリア~墨田区の両国)や、交通、生活利便性が高く人が集まり続ける街(錦糸町、北千住、青砥)は盤石だと思います。そして、駅周辺の再開発によってタワーマンションが建ち、人気が更に高まりそうな街(船堀、平井、新小岩、小岩、京成立石、金町、千住大橋など)。

秋口の千住大橋でのタワーマンションを皮切りに、今後も、各エリアでは大型物件の分譲が注目されています。エリアの盛り上がりを期待しましょう!

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