
今回の分譲済マンション探訪は、「ジオ深川住吉」です。同時期、その後に分譲されたマンションと比較すればするほど、ここは買いだったと思える、住吉の最有力物件。東京イーストエリアの中でも、かなりオススメのマンションになります!
この記事の目次
マンション概要

物件概要
ジオ深川住吉
東京都江東区扇橋2
東京メトロ半蔵門線、都営新宿線「住吉」駅徒歩5分
総戸数:15階建て190戸
住居専有面積:55.49㎡~91.43㎡
駐車場:57台
自転車置き場:381台
ミニバイク置き場:20台
用途地域:準工業地域、商業地域
売主:阪急阪神不動産
販売提携:住友不動産販売、丸紅不動産
施工:不二建設
管理会社:阪急ハウジングサポート
竣工年月:2018年2月
ランドスケープ、共用施設

住居棟の敷地を中心に、公道を挟んで南側に自主管理公園、東にマンション駐車場敷地を一体開発することで、北側(小名木川沿い)、東側(駐車場側)、南側(自主管理公園側)、それぞれ建物との離隔を確保し、開放感ある住空間を実現しています。

住居棟は、南向き、東向き、北向きの3棟構成です。

ファミリータイプの板状マンションとして珍しい北向きの住戸は、50㎡台の2LDK設定のみとなっています。日当たりは望めませんが、対岸まで遮る建物が無いリバーサイドの眺望と開放感が味わえるでしょう。
陽だまり公園(自主管理公園)を南側に設けることで、前面の建物まで39mの距離を確保し、南向き住戸の低層階へも、日当たり、採光をもたらします。

それだけではありません。棟内キッズスペースに加え、マンションの外でも安心して子供を遊ばせられる環境ができることで、子育て世代には非常にありがたい空間となります。また、公園内に「かまどベンチ」や「簡易トイレ用マンホール」を設置するなど、地域における防災公園の役割も担います。
マンションエントランス部分


東向き住居棟の1階エントランスを入ると、余裕のあるしっかりしたラウンジが出迎えてくれます。
メインの共用施設「コモンリビング」は、集会室やキッズルーム、パーティルームとしても利用でき、Wi-Fiを設置しているので学べる空間にもなります。ただし、小さなお子さんが入ってきた時には、スタディルーム的な使用は難しいかもしれません。他、共用トイレもあります。
住居棟に囲まれた中心部には、枯山水風のデザインを施した中庭も。ふとした瞬間にマンションに愛着をもたらしてくれる存在です。私も、歴代住んだマンションで、ちょっとした飾り的な空間や待合スペース、パティオなど、ほっとする好きな場所が必ずありました。
南向き住居棟の屋上には、ウッドデッキで仕上げた「みはらしの庭」があり、スカイツリーや隅田川の花火も楽しめそうです。マンション内で、下にも上にもちょっとした遊べる憩いの空間があり、特にお子さんには嬉しいですね。
他には、電気自動車・ハイブリット車用充電コンセントボックスも共用設備として備わっています。
管理費は(195円/㎡)と安いですね。
70.52㎡住戸で、管理費13,750円、初期の修繕積立金7050円、インターネット使用料・他月額660円になります。
主な設備・仕様
マンションがコストカットし始めた頃の分譲において、設備面は非常に充実しています。
以下、確認できた主な設備と仕様です。
ルーバー面格子
玄関前カメラ付きドアホン
マグネット式防犯センサー
(住戸の玄関ドアと面格子のない窓)
食器洗い乾燥機
ディスポーザー排水処理システム
キッチン天然御影石天板
ローシルエットトイレ
トイレ手洗い付きカウンター
ミストサウナ
サーモバスS
Low-E複層ガラス
バルコニー奥行き2m
バルコニー面連窓サッシ
ドアキャッチャー(全ての居室)
など
LDと隣接した洋室の間をコンクリートで仕切らず、開口部一面が「連窓」仕様だと開放感が違います。

この設備を見た後で、エリア周辺で分譲した他のマンションを見ると、気持ちが萎えてしまうことが多いです。
結構な費用を取られるLow-E複層ガラス標準装備は、今の一般層向け新築では中々見られません。
間取り
大きくは、シンプルな田の字型のプランに集約されます。
南向き、B1タイプ、70.52㎡

共用廊下側のアウトフレーム設計や、玄関周辺の空間に余裕を持たせたアルコープ、バルコニー面の連窓サッシ仕様、バルコニー奥行き2mなど、しっかり設計されています(参考記事)。
その他
通学校
東川小学校(860m、大人の足で徒歩11分)
深川第七中学校(1010m、大人の足で徒歩13分)
災害リスク
洪水マップ、3.0m未満(2階床面が浸水)
大雨浸水マップ、白(5段階中0)
通学区の小中学校が、子供の足だと少し歩きますね。また、ハザードマップ上では、江東エリアの中において浸水リスクが比較的低い土地です。
このマンションの特徴、良さ
上記で述べてきたとおり、このマンションには、たくさんの良さがあります。
・複数路線利用できる駅徒歩5分の立地
・リバーサイドに立つ住環境の良さ
・住空間を引き立たせるランドスケープデザイン
・充実した住戸設備
など。
立地の良さはとりわけ大きく、「大手町」まで直通10分と都心隣接の駅近でありながら、自然豊かな環境。東京イーストエリアの大きな魅力、特徴の1つです。
マンション裏手から、小名木川沿いの遊歩道「塩の道」に出られます。

都立猿江恩賜公園までは徒歩7分。

住吉は、同じように都心に近く便利な周辺エリアと比較して相場が比較的安いことも、新築マンションや築浅中古物件の売れゆきが早い理由の1つでしょう。直近では、お隣の錦糸町より、70㎡価格で、新築、中古とも1,000万円近い価格差がありました。今後、有楽町線延伸により住吉まで路線が延びれば、更に街や不動産市場の活性化が期待でき、将来性もあるエリアです。
このマンションのデメリット
このマンションのデメリットを何点か。
四ッ目通りから近く、ほどよく抜けている環境のため、東向き、北向き住戸では、往来するバスなど大型車の騒音が、夜間や風向きによって少し気になるでしょうか。
駅徒歩5分ながら、住吉は駅前の賑やかさが足りません。マンションから徒歩圏内のファミリーレストラン、飲食店も少なく、西大島、錦糸町、亀戸あたりと比較しても見劣りします。駅前の「ライフ」「島忠ホームズ」など便利な商業施設もありますが、エリア周辺の賑やかな駅前とはちょっと違う装いです。
駅徒歩5分の表記について。住吉駅「B1出口」の地下通路が長く複雑で、新宿線、半蔵門線それぞれのホームまで2分くらい余計にかかってしまいます。
それでも、徒歩5分表記なので、+2.3分も我慢できる所ですが、正直、「メイツ深川住吉」の徒歩7分は、結局10分では?と気が重くなりました。
環境面では、『小名木川の匂いが希に気になる』ことがあるようです(住人談)。
マンションの造りでは、これだけの充実した設備、仕様の中で、隣住戸との隔て板が低いタイプだけは、やっぱり残念でした・・・。
最後に、通学区の小学校までの距離が少し心許ない気がしました。子供が低学年の時はちょっと心配ですね。
新築時の価格とリセール
このマンションの分譲時における平均坪単価は300万円、70㎡住戸の中階層で6,400万円前後。
入居してから2年以上が建ちますが、過去1年では、以下2戸の成約が確認できました。分譲時から、中古になっても100%以上のリセールを維持しています(2020年5月現在)。
南向き、9階、68.38㎡、3LDK
6,500万円前後 ← 分譲時6,370万円
(@313万円)
南向き、2階、70.52㎡、3LDK
6,350万円前後 ← 分譲時6,200万円
(@297万円)
@=坪単価(1坪=3.305㎡で換算)
※成約価格は、検索サイト「SUUMO」「ホームズ」にて検索した物件を、「レインズMarket Information」で確認
ジオ深川住吉の後に、徒歩7分で分譲された「メイツ深川住吉」がほぼ同単価でした。ジオ深川住吉分譲時よりも、コロナショック直前まで、マンション相場は上がり続けてきたわけですから当然ですが、ジオを買っておけば良かったと思っても後の祭りです(参考記事)。
最後に
現状では、チャレンジ価格での中古売出しも無く、売り出されれば、すぐに成約されています。
メイツ深川住吉の充実した共用施設も惹かれますが、駅徒歩5分、周辺の良好な住環境と住空間を造りだしたランドスケープデザイン、充実した設備などを踏まえ、個人的には、このマンションを住吉ナンバー1マンションに推したいと思います。相場での売出しがあれば、即買いのマンションです!