(※記事のテーマと画像の建物は関係ありません)

分譲マンションを契約した直後に、期待していた条件が変わってしまったら、説明されていた条件が違っていたら、納得できませんよね。どう対処したらよいでしょうか?

ケース1:期待していた条件が悪化

駅から遠いハンデがあるものの、眺望、日当たりなど住環境の良さを売りにしていたマンション。契約後に全戸完売。その直後に、バルコニー目の前にマンションが建設されると通知をうける。駅距離があるマンションのため、住環境の良さを魅力に感じて購入したのに、住環境が潰れてしまっては納得できない。

「重要事項説明」を受けた上で手付金を払っていると思います。説明内容には、「眺望や日当たりは将来にわたって保証されるものではありません」と記載がされていて、不動産会社は、かなりの細部まで言い訳を作ってあります。契約後の住環境の悪化については、理屈上、売主の対応に問題はなく、契約を覆したり、訴えて何かを勝ち取ることは不可能に近いです。

ただし、完売直後に住環境の悪化が発覚したことは、都合が良すぎると感じます。特に、駅からの距離と引き換えに住環境を売りにしていたことは明白で、前向きな検討材料にしていた人がほとんどでしょう。もしも販売中だったら、誇大広告が指摘されてもおかしくないと思います。もちろん、たまたま完売直後に発覚し、デベロッパーとしても対応に苦慮していることが考えられますが、住まいという一生物の買い物ですから、デベロッパー、担当営業社員の上層部にぶつけ、なんらかの対応をしてもらわなければ、到底納得できるものではありません。

ケース2:デベロッパー側の説明・表記ミス

駅徒歩5分圏内を押し出していたマンション。2022年9月に改正された「不動産の表示に関する公正競争規約」によって、6分に変更。事前に、9月以降も変更はないとメールで営業担当者と確認をした上で契約したにもかかわらず、徒歩6分表記に変更になる旨の連絡があり、営業担当者の事前確認ミスだったことが発覚。リセールバリューが良いマンションを探し、駅徒歩5分以内のメリットで購入したにもかかわらず、6分になってしまっては自分の目論見と異なり納得できない。

こちらは、売主の説明ミスです。いくら「重要事項説明」を受けているとは言え、何らかの落ち度があるのは明白です。分数が異なることは、「距離が実は違った、実際は遠かった」と言っているようなものです。

どうすれば、納得できるか?

以上、2つのケースを見てきましたが、以下のような対応が考えられます。

①手付金を放棄して解約
②手付金を返金か、倍額返金してもらい解約
③そのまま条件をのんで購入する
④条件を交渉して購入する
(値引き・オプションなど)

購入を白紙に戻したければ、手付金放棄をすれば自由に解約できます。

ただ、一方的にこちら側が手付金の損害を被るのが納得できないのであれば、手付金を返却してもらうよう交渉しましょう。もしくは、売主から契約を解除、手付倍額を返金してもらうか。

解約すれば、住まい選びは白紙に戻ってしまいます。

マンションが気に入っていて、購入して住みたい気持ちがあれば、そのまま条件を受け入れて購入する。

住みたい気持ちはあるが、契約時より条件が悪化したことが納得できる範囲でなければ、価格に反映してもらう(値引き)か、住環境の悪化を緩和できるようなオプションをサービスしてもらうなど条件面での交渉をしたいです。

そもそも、どのような心構えで検討すべきか?

このような事態にならないために、自らが売主や仲介業者に頼らない徹底した調査と記録、確認を怠らないようにしましょう。

売主の説明内容が全て網羅されていると思わない方が賢明です。自分自身で現地訪問を訪問したり、物件のことを書いている記事を調べたり、第三者である住まいの相談を受けるなど、納得できるまで事前の調査をしておくことが重要です。

また、自分が住まいに対して重要視しているポイントを明確に売主に伝え、メールなどのやりとりを記録しておきましょう。

何千万円もする大きな買い物なのでトラブルはつきものですが、行き違いを防ぐ努力は、怠らないようにしたいですね。

簡単ですが、以上です。

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