f:id:murakoshi5:20180828212204j:plain(画像出典:グランドメゾン江古田の杜 物件資料)

大規模マンションは、つまらない間取りが金太郎飴状態・・・。大規模メリットと間取の良さはトレードオフだと思っていましたが、ついに、2つの良さを両立するマンション(ブランド)と出会ってしまいました。

通常の大規模マンションの間取り

大規模マンションといえば、充実した共用施設、サービス、地域のランドスケープ的な誇らしき存在になるなど、様々なメリットがあります。一方で、部屋の住みやすさを表す住戸の間取りについては、一般的な3LDKの場合、角住戸や一部の住戸を除き、住戸の幅を6メートルとし、最低限の生活スタイルを確保した代表的な2つの間取りに絞られてしまいます。いわゆる「田の字型」の間取りです。

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何百戸もの部屋を抱えるマンション事業において、消費者目線の間取りの良い住戸を一個一個考えられるはずもなく、できるだけ効率的に同じような部屋をエレベーター挟んで共用廊下に隣接して配置せざる負えなくなるわけです。

この間取りに住めば、最低限の暮らしはできますが、以下のような住みずらさも孕んでいます。

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① 住戸壁面積に対し窓が少なく小さめ
② 両側が壁に囲まれて開放感がない
③ 長方形の居室が増え、使い勝手が制限される
④ 廊下のようなデッドスペースが増えてしまう
⑤ クローゼットの室内への浸食が部屋の使い勝手を悪くする
⑥ 柱の室内への浸食が部屋の使い勝手を悪くする
⑦ 玄関から住戸奥まで見渡せるので住戸の奥行き感がない
⑧ 共用廊下側の部屋の採光が乏しくなりがち
⑨ 共用廊下側の部屋のプライバシー性が弱い

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ついに、そんな長年の憂鬱(?)を払拭してくれた唯一のマンション(ブランド)に、出会うことができました。

マンション概要

中野区に建った大規模マンションです。今年2月に竣工済み、現在売り出し中です(2018年8月現在)。

f:id:murakoshi5:20180828212831j:plain(画像出典:グランドメゾン江古田の杜 物件資料)

グランドメゾン江古田の杜
東京都中野区江古田3丁目
都営大江戸線「新江古田」駅徒歩10分
西武池袋線「江古田」駅徒歩17分
14階531戸
駐車場158台
駐輪場1062台
用途地域:第一種中高層住居専用地域
分譲:積水ハウス
施工:長谷工コーポレーション
管理委託会社:積和不動産
施工済:2018年2月

販売価格一例

F1 71.18㎡ 5,470万円@258万円(5階) 南西角
D2 71.31㎡ 5,950万円@275万円(2階) 北東
D3 71.84㎡ 5,850万円@268万円(2階) 北東
D4 71.31㎡ 6,140万円@284万円(3階) 北東角
C3 67.59㎡ 5,980万円@292万円(2階) 南

主に北東向きの低階層しか価格が出ていなかったので、南向きになれば、坪単価300万円は下らないと思います。

このマンションの価値は、大規模マンションの共用施設、サービスというメリットを持ちながら、居住者視点の暮らし心地を考えた間取りを実現するという、大規模ではありえなかった、二つのトレードオフを両立させたことにあります。

また、このマンションは、広大な自然の中に様々な生活施設が一体となった「街区」として複合的に開発されています。マンションを中心とした街づくり的な魅力も詰まっています。

f:id:murakoshi5:20180828212925j:plain(画像出典:グランドメゾン江古田の杜 物件資料)
(詳しくは公式HP参照)。

大規模のメリットと間取りの良さを両立!

大規模戸数と間取の良さをどのように両立したのでしょうか。

大規模ならではの共用施設、サービス

大規模マンションならでは、カフェラウンジ、Wi-Fi完備のライブラリー、キッズルーム、パーティルーム、ゲストルームがあります。物件から最寄り駅までは少し距離があり、物件周辺は住宅街で大型商業施設などもなさそうなので、雨の日など、共用施設の充実は助かります。

サービスも充実しています。コンシュルジュ、24時間有人管理、朝刊の個別住戸配達サービスに加え、珍しいと思ったのが、戸別ゴミ収集サービスです。住戸までごみを収集しに来てくれます。他にも、カーシェアリング、レンタサイクルといったサービスも、都内で生活を送る住人にとっては非常にありがたいです。

以上、大規模マンションだからこそできる、共用空間、サービスは魅力いっぱいです。

大規模でも住みやすい間取り!

大規模マンションだからと言って、住みやすい間取りを諦めなくてすむ!マンションです。通常の大規模マンションは、住戸を効率的に供給するために、同じような住戸幅6メートルスパンの部屋をワンフロアにこれまでか!と並べます。

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グランドメゾン江古田の杜はちょっと違います。通常100戸当たり1基~2基の共用エレベーターですが、全531住戸でありながら14基ものエレベーターを分散させて設置することで、通常の大規模マンションとは一味違った住戸配置、間取りを実現させています。

f:id:murakoshi5:20180828213227j:plainこのような住戸配置によって、全住戸のなんと54%を両面バルコニータイプに、他の住戸についても、ワイドスパンの住戸、角住戸に充てられるなど、多くの住戸が画一的ではない面白い間取りや住みやすい間取りに充てられています。大規模でなくても、事業主にとってコスト負担増になる両面バルコニーやワイドスパンといったタイプの住戸はとても珍しいのが現状です。

エレベータの分散配置は、乗り降りの混雑を軽減するだけでなく、住戸からエレベーターまでの動線が短くなり移動もスムーズにします。また、居室前を通る人の数も抑えられるため、プライバシーが確保しやすいというメリットもあります。

もちろんエレベータを多めに設置することで、エレベータの保守管理費や修繕費などの負担増にもなります。それでも月々の管理費は、67.59㎡の住戸で15,900円と、首都圏マンションのほぼ平均を維持。近年、管理費の高騰により、都内の小規模マンションでは、同㎡規模の住戸で20,000円近くするマンションも少なくない中、大規模のメリットを活かし最低限の管理費に抑えました。その管理費は、暮らし心地にしっかりと転嫁されていると考えます(関連記事)。

以下、両面バルコニーとワイドスパンの住戸の間取りの一例です。

・両面バルコニータイプ

f:id:murakoshi5:20180828213417j:plain(画像出典:グランドメゾン江古田の杜 物件資料)

玄関から廊下、居室にジグザクに入っていく、クランクイン玄関、廊下の採用により、住戸内のプライバシーを確保し、戸建てライクな私邸感を盛り上げてくれます。通常は、共用廊下側になることが多く採光やプライバシー性に乏しい寝室は、両面バルコニーを採用したことで、足元、床までの窓による採光の確保、窓を開けて過ごせたり就寝できる安心性、マンションとしては矮小になってしまう「庭」としての作業スペースの拡大と、ひとつ上の住みやすさを提供してくれます。リビングダイニング(以下LD)と隣の洋室は、可動式のウォールドアによって、家族が少ない時は一体化することで大空間にすることができます。加えて、天井までのウォールドア、LDと洋室の繋がったワイドな一面の窓が、開放感を更に高めてくれます。

・ワイドスパンタイプ

f:id:murakoshi5:20180828213455j:plain(画像出典:グランドメゾン江古田の杜 物件資料)

何といっても、両壁の幅が広がったことで角部屋でなくても開放感が出ます。通常のマンションは6メートルスパンにより窮屈感がありますが、1メートル、50センチ広がっただけで全く違います。更に、ワイドスパンの採用によって、LDと2つの洋室をバルコニー側に設けることを実現し、居室が共用廊下側にならないことで、居室の明るさ、プライバシー性を確保しています。また同じく、LD隣の片方の洋室は、可動式のウォールドアによって、家族が少ないとき一体化することで大空間にすることができます。

以上、大規模マンションであれば当たり前になってしまう、共用廊下前に金太郎飴として並ぶ、田の字型間取りの住戸をまさに変革した、デベロッパーの消費者視点の姿勢に、とても感動しています。

最後に

収益確保としてのマンション事業という側面だけでなく、積水ハウスという住宅メーカーならではの居住者目線で作られたマンション。この「江古田の杜」だけでなく、他エリアのグランドメゾンのマンションも暮らし心地がぎっしり詰まった間取りの部屋が用意されています。「グランドメゾン」シリーズ、今注目のマンションブランドです!

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