2024年4月~2025年3月における築浅中古マンション相場・動向についてまとめました(※25年4月にnoteメンバーシップに速報で配信した内容です)。

前提、対象住戸は以下です。

24年4月~25年3月で売出、成約をレインズで確認
5区は墨田、江東、葛飾、足立、江戸川
(来年から台東区、荒川区も加える予定)
駅徒歩10分以内、築15年以内、50㎡以上
(有楽町線、ゆりかもめ、りんかい線沿線は築10年以内)
「前年」は23年4月〜24年3月
複数駅が10分以内の物件は近い駅を最寄り
1坪=3.30578㎡として価格を算定

前年2023年度のまとめは以下(参考記事)。

24年度は大きく相場が上がりました。下半期の方が高い傾向、つまり25年4月現在、下記に記している平均よりも、現状高いエリアが多いです(特に湾岸は顕著…)。


東京メトロ有楽町線、ゆりかもめ、りんかい線

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以下、特筆すべき街を中心に見ていきます。

マンション名に下線がある物件は、物件紹介記事リンクを引いています。

豊洲・新豊洲
とにかく「ブランズタワー豊洲」、「スカイズタワー&ガーデン」、「ベイズタワー&ガーデン」の勢いがすさまじい1年でした。

ブランズタワー豊洲
19件、平均坪単価815万円(前年比+約35%)
スカイズタワー&ガーデン
22件、平均坪単価595万円(前年比+約28%)

いろいろあるので今後の不透明感はありますが、豊洲はまだ再開発も控えていますし、今後も順調に推移しそうです。自身の経験と豊洲や錦糸町に住んでいるフォロワーさんの意見を踏まえ、一部の富裕層、(特にお金持ちの)外国人、投資家需要が一定数いるのは、都心部から下っても有明や豊洲あたりまでではと踏んでいます。錦糸町や亀戸まで行くと、人気のタワーでも今後同じように大きく上がっていくかは懐疑的です。

辰巳
着実に上がってきましたが、引き続き狙い目の街だと思います。ここには含まれていませんが、築年が少し経つ最寄りのタワーの相場も上がっています。

例えば
ビーコンタワーレジデンス
平均坪単価410万円(前年比+約26%)
大型住戸が多いのが良いですよね。

お台場海浜公園
対象物件は「ブリリアタワー有明ミッドクロス」だけなのですが、24年度の売買は一息ついて、それほど上がりませんでした。規模感や立地などで若干ハンデがあるタワーで、一段高い売出し価格になっているからかもしれません。それでも、引き続き順当なエリア、マンションです。

国際展示場前
全体で豊洲を上回っているのは、対象物件が「シティタワーズ東京ベイ」のみだからです。個別マンションでは「ブランズタワー豊洲」が上。ですが、こちらの上げ幅も半端なかったです。

シティタワーズ東京ベイ
38件、平均坪単価630万円(前年比+約32%)
70㎡以上が12件(平均680万円、前年500万円)
50㎡以上が26件(平均600万円、前年460万円)

23年度に50㎡台住戸を購入した人が、1年で2~3,000万円程度の含み利益が出ているくらい。全体でグロスが低く見えるのは、70㎡住戸の成約戸数が少ないためですが、一方で成約単価は70㎡の方が高く平均グロスは15,000万円をこえています。投資から富裕層の実需まで幅広く買いが入っていそうです。築浅で70㎡以上の居住性が高いワイドスパン住戸も希少ですからね。

東雲
パークタワー東雲
19件、平均坪単価530万円(前年比+約33%)
こちらも人気タワーマンションで、東雲エリアでは頭一つ抜けています。グロスも普通のパワーカップルが購入できる金額を超えてきそうです。


JR京葉線

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越中島
前年も本年も「プラウドシティ越中島」だけなのですが、前年から売出しが半減しました。


東京メトロ東西線

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門前仲町
築浅の定期借地物件「ヴェレーナグラン門前仲町」の成約が3件、平均坪単価約600万円で全体を大きく上げました。前年は「プラウド門前仲町ディアージュ」の70㎡越え住戸が6件成約も今年は売出し自体がありませんでした。都心隣接の人気エリアで、築浅ファミリー物件は希少です。これから野村不動産と三菱地所レジデンスの開発が楽しみすぎますね。

木場
木場も多くのファミリータイプが築古になり、本年は特に築浅のファミリータイプの売出しが少なかったエリア。

東陽町
シティテラス東陽町
本年5件(70㎡以上2件)、坪単価約420万円
前年16件(70㎡以上10件)、坪単価約380万円

前年は、近隣に比べて70㎡住戸に割安感があり多くが成約に至りましたが、本年は現在の在庫が坪単価560万円まで上がり動きが鈍くなりました。このあたりですよね。10年後に有楽町線延伸に伴う新駅開業の期待感はありますが、現時点では門仲や清澄白河くらいまでは湾岸エリアの流れを汲み、東陽町あたりまで来ると、超富裕層や一部の外国人、投資家需要まではなかなか取り込めなさそうなポジションだと思っています。

南砂町
成約の過半数を、定期借地物件の「リビオシティ南砂町ステーションサイト」が占めました。駅徒歩10分以上では、坪単価350万円以上での成約も出てきましたので、実質的な相場はもっと高いはず。

南砂町駅周辺にはそもそもマンションが多くありません。鉄板の駅近大規模「グランエスタ」、「ニューシティ東京ベイハイライズ」、「クレストフォルム東京アヴァンセ」なども築年数が経ってしまいました。現在、新築の「シティテラス南砂」(駅徒歩7分)が坪単価450万円前後で販売中、今後は「クレストプライムシティ南砂」(駅徒歩1分)がもちろんそれ以上、更に、住友不動産が駅近の大規模敷地を購入した情報も出ていますので、今後は駅周辺の売買も活発になってくるでしょう。

西葛西
新築の「クレヴィア西葛西レジデンス」が坪単価400万円で売出されている中、クレヴィアより条件が良い築浅中古「プラウド西葛西」が7件の成約(前年1件)、平均坪単価350万円で大きく相場を上げました。プラウドを除くと平均5%前後の上昇で、都心部寄りに引っ張られた相場なりの上昇率でした。一般層の実需的には高くなってきてますよね。物件数も多く、ご相談者からは「東西線の混雑を考えると西葛西でなく船堀の方が良いかもと迷っています…」という言葉も多くいただくので、今後、プラウドや「ザ・ガーデンズ西葛西」のような鉄板物件以外は伸びづらいと思いますね。


都営新宿線

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森下
本年はファミリータイプの売出しが少なく、平均専有面積が大きく低下。それでも大きく相場を上げました。ファミリータイプは少し高くても売れそうです。

住吉
メイツ深川住吉」が相変わらず高く出せばすぐ売れて、相場が上がり続けていますが、成約件数は前年に対し7件減、人気マンション「イーストゲートスクエア」と「ジオ深川住吉」も合計7件減しました。人気の深川エリア界隈も、築浅ファミリータイプ70㎡が希少になってきました。

西大島
本年度初めて「猿江恩賜公園レジデンス」の成約が出始め合計5件成約、平均坪単価510万円!ただし、そちらを除くと平均363万円で前年から微増でした。

東大島
2008年築の「クレストフォルム東大島」、「ブリリア大島小松川公園」を集計にいれました。

船堀
再開発、区役所の移転の遅れが発表され、住友の分譲も無く大規模タワーも無いせいか、小岩や平井など区内の他エリアに比べて本年の上半期は低調でしたが、下半期になって一気に売れ出し始め、成約26件中17件が12月以降の成約でした。駅徒歩1分の「プラウド船堀ファースト」が坪単価350万円前後で出ていたくらい周辺に比べて割安でしたからね。

船堀は(新築・中古)(築古・築浅)(駅近・駅遠)(大手・準大手)など、豊富な売出しから選べるエリアです。駅徒歩9分の新築「レーベン船堀BROAD VISION」が坪単価350万円以上で分譲を開始しました。今まで高いとされていた新築(ローレルコート、ルフォンなど)で最後条件が合う売出しが残っていれば、早めの検討をお勧めします。今出ている中古売出しも、坪単価400万円を越えないものは、ほとんど前向きに検討して良いと思うくらいです。10年以内には区役所ができ、タワーが建ち、江戸川区の中枢になる予定です。

一之江
人気が無いように見えますが、一之江はやっぱり低層上質な戸建て住宅地ですよね。とても暮らしやすそうな場所。駅の西側エリアは、船堀につられてくると思います。船堀に近い大手の大規模「ザ・パークハウス一之江」も検討したい物件です。

瑞江
新築、築浅で条件が良い売出しも重ため。例えば、新築「プレディア瑞江」(駅徒歩6分)74㎡6,438万円、好立地の築浅「ベルジェンド瑞江 ラリュールセゾン」(駅徒歩4分)70㎡6,480万円あたりは売れても良さそうなのですが、長い間売出し中。まだ地元のご検討者が多く、ファミリータイプ6,000万円が一線のような感じがします。

篠崎
本年は、駅近など有力物件の売出し少なく、全体的に下がってしまいました。


東京メトロ半蔵門線

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清澄白河
※2008年築の「D'グラフォート清澄白河」を集計にいれました。

錦糸町
条件の良いファミリータイプがなかなか出ませんでした。出ても「ブリリアタワー東京」(集計対象外)など、高すぎて在庫になっています。


都営大江戸線・浅草線

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蔵前
「クレヴィア墨田本所」が直近500万円で成約されました。その前の成約は390万円。25年度からは台東区アドレスの物件も集計していきます。


JR総武線

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両国
都心隣接の両国は、1LDKや2LDKが多いエリア。ファミリータイプは築年数が経ってきました。都心に近く話題性も増え、住環境も良い場所なのでファミリータイプが欲しいですね。広い部屋が希少なので、パワーカップルの予算を超えて少し高くても売れそうです。逆を言えば、探していて売り出されたら即検討です。

亀戸
本年繁忙期に成約無し。そもそも駅周辺に築浅の好条件のマンションが少なく、成約の多くは「プラウドタワー亀戸クロス」でした。ただし下半期は同タワーの動きが(坪単価600万円前後で)止まり、在庫が大幅に増えています。タワーを除けば西大島と同じように坪単価350万円前後の相場観。前年からは微増レベルです。

平井
住友が2棟分譲、駅前にタワーが建って追い風でした。「プラウドタワー平井」の成約2件を除いても平均坪単価304万円で、前年から10%以上上がりました。 特に2016年築「シティテラス平井」が上がってきましたね。現在、在庫が5件あり平均坪単価400万円です。

新小岩
成約のうち、「シティテラス新小岩」3件が平均坪単価400万円前後でした。小岩に話題をもっていかれていますが、こちらは東京寄りで更に快速停車駅。駅南側に開発も入りますので、今のうちに条件が良い物件を探しておきましょう。

小岩
駅周辺の再開発の波がすごい小岩。勢いがすごかったですね!売れに売れ、上がりました。うち「プラウドタワー小岩ファースト」の成約は7件で平均坪単価は440万円。それを除いても320万円(前年275万円)で前年から約16%上昇。売出し、成約ともに大幅に増えました。駅近で新築、中古とも選べる物件が非常に多いエリアです。特に2棟のタワー分譲が話題を引き、ご相談もそれぞれ10件以上づつありました。抽選になるくらいの人気ぶりです。間違いなく城東エリアでも人気の鉄板エリアに変貌する街ですが、都心部までの距離は変わりません。タワー以外のマンションは勢いに流されず、暮らし心地や予算など、しっかり吟味して検討しましょう。

東武伊勢崎線・亀戸線・大師線

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曳舟
アトラスタワー曳舟
4件、平均坪単価約490万円(前年比+約23%、前年5件)

曳舟でもタワーが大きく高騰しています。一方で非タワーは有力物件の売出しが少なく平均は295万円で前年±0。東武曳舟駅周辺の再開発が控えているエリアで、そもそも浅草、押上から近く生活が楽しい場所。都心部へも「大手町」「日本橋」など直通で複数路線を利用できる便利なポジションなので、ご自身が検討しやすいと思える物件が出たら即検討したいエリアです。駅徒歩4分の新築「ブリリア曳舟」も、予算が合えば個人的に「急げ」物件です!

小村井
ソライエ・プレミアムテラス
4件、平均坪単価約250万円(前年比+約9%、前年6件)

曳舟の隣町。都心部から距離が近く、東京スカイツリータウンなど娯楽性が高いスポットが身近にある場所ですが、支線の亀戸線が交通利便性でハンデがあるため人気が低い穴場になっています。今までが低すぎたので、本年は少し高めでも成約されて上がってきました。ただ、利便性より住環境を重視するエリアですから、安いだけで惹かれずマンション自体の良さ、住戸の条件をしっかり吟味したいエリアになります。

東あずま
(※)2008年築の「ヴェルディーク平井」を本年も対象に入れました。東武亀戸線の駅。

亀戸水神
亀戸レジデンス」(※)
10件、平均坪単価約300万円(前年比+約20%、前年6件)
(※)2008年築ですが本年も対象に入れました。

亀戸水神駅も亀戸線の支線。基本的に利用する最寄り駅は平井駅(徒歩11分)もしくは亀戸駅(徒歩15分)になります。近隣では新築「シティハウス平井」が分譲中。平井エリア全体が大きく上昇した中で、当マンションも今まで比較的相場が低かったため本年は大きく上がりました。相場の問題だけではなく、管理が行き届き、非常にきれいな大規模鉄板マンションが特段評価されていると感じます。成約の平均面積は77㎡。ゆったり目の住戸で暮らせるのも魅力のお勧め中古マンションです。

東向島
「ライオンズ墨田曳舟」
1件、坪単価約300万円(前年比+約20%、前年1件)

ザ・パークハウス曳舟」の中古(55㎡)が初めて成約(坪単価約400万円)。ほかの物件も軒並み上がり、坪300万円を超える成約も出てきました。明治通り周辺だと曳舟駅も徒歩10分圏に入ってくるため、このあたりで価格、条件ともに良い売出しが出たら即検討しましょう。

牛田
イニシア千住曙町
8件、坪単価約280万円(前年比+約8%、前年6件)

東エリアでも鉄板中の鉄板物件。良好な管理で知られる「イニシア千住曙町」の大規模修繕が終わり、大型住戸の動向が堅調でした(成約の平均専有面積が81㎡)。このエリアは牛田というよりも北千住駅徒歩15分圏。北千住駅周辺が大きく高騰していて高嶺の花になっている中、近隣では大規模再開発も控えていますから狙い目のエリアです。他、「ヴィークステージ北千住(イースト・ウエスト)」や、隅田川を超えた荒川区アドレスの物件「ベリスタ都立汐入公園」「東京フロンティアシティ パークアンドパークス」あたりも徒歩10分圏に入ってくるお勧めの中古マンションです。

北千住
千住ザ・タワー
4件、平均坪単価約510万円(前年比+約11%、前年6件)

千住ザ・タワーは、年間平均は坪510万円でしたが、下半期直近は630万円で成約されました。それ以外のマンションでも相場は堅調で10%程度上昇しています。色々な物件があるので、立地、条件、住戸の状態などをしっかり選びたいですね。少し高くても、築年数が浅い大手などは設備仕様もしっかりしているのでお勧めです。「パークホームズ北千住アドーア」「ブランズ北千住」など。

梅島
リライズガーデン西新井 スカイレジデンス」
3件、平均坪単価約240万円(前年比+約8%、前年11件)

リライズガーデンの成約件数が前年から▲8件でした。

西新井
「レコシティ・グランデ」
2件、平均坪単価約290万円(前年比+約14%、前年3件)
(※2008年築のレコシティ・グランデを本年も入れました)

築浅物件が少なく、上記2008年築を入れても成約は全部で3件だけでした。2007年築の「ザ・ステージオ」(成約9件)を見ても、全体的に相場は大きく上がっています。昨年まで安すぎましたからね。新築の「ヴェレーナ西新井」が平均坪単価320万円で広域からも好評だったので、大型住戸が多く安かった西口側の駅近鉄板大規模物件も見直されてきたのだと思います。足立区全体が穴場!


東京メトロ千代田線・JR常磐線

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綾瀬
「プラウド綾瀬」
3件、平均坪単価約325万円(前年比+約23%、前年1件)

新築の「シティタワー綾瀬」のご相談が多かった綾瀬。予算1億円以内のパワーカップルの方々が検討されていました。今ではまた一段価格が上昇。駅周辺に有力な中古マンションも多く、今までが安すぎたので、住友のタワーと板状タイプの好条件が高値で分譲されていたこともあってか、周辺相場は大きく上がりました。西新井同様、穴場としてようやく認識されたということでしょう。

亀有
クラッシィハウス亀有
4件、平均坪単価約360万円(前年成約無し)
パークホームズ亀有ガーデンズコート
1件、坪単価約320万円(前年比+約10%、前年5件)

クラッシイハウス亀有の4件を除くと平均270万円で、ほぼ前年並みでした。綾瀬や金町、北綾瀬と比較して新築が少なくタワーも無い、再開発の話題性も無いため、人気は横ばいだった印象が残りました。ただし、売出し価格は大きく上がってきました。条件が良くても高値で動くべきか迷いどころですね。

金町
プラウドタワー金町
3件、平均坪単価390万万円(前年比+11%、9件)
ヴィナシス金町タワーレジデンス」
9件、平均坪単価310万万円(前年比+約9%、5件)
「プラウド金町ガーデン」
7件、平均坪単価260万円(前年比+約8%、6件)

全体で+0.7%と伸びていないように見えますが、実際には伸びています。高単価の「プラウドタワー金町」の成約が前年度から6件減り、高単価が少なくなって全体で薄まったためです。「プラウドタワー金町」を除いても全体的に約10%ほど伸長で人気のエリアでした。集計対象外の「シティタワー金町」(徒歩13分)も大きく上がりました。価格が上がった新宿(にいじゅく)エリアのマンション周辺の環境を見ると、都心部までの利便性のハンデを抜きにして人気がわかる気がします。これから東金町エリアで再開発も始まるので、将来も非常に楽しみなエリアです。

北綾瀬
「東綾瀬公園ハイライズ アーバンスクエア」
3件、平均坪単価270万円(前年比+約26%、3件)

まんべんなく大きく上がりました!少し前まで5千万円台を超えるか超えないかで見ていたエリアですが、すでに6千万円ラインまできました。先日お勧めした駅徒歩9分「ルフォン北綾瀬シエルフォート」は、価格更新して5,980万円になったとたん1週間で成約。23区アドレスで今までの割安感、「ららテラス北綾瀬」開業の期待感。今後は、いよいよ大手分譲が入ってきます。しかも複数。もし70㎡のファミリータイプが6千万円以内で売出されたら即検討を進めましょう。


京成本線・押上線・金町線

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千住大橋
アクアヴィスタ
6件、平均坪単価約310万円(前年比+約29%、前年1件)
「オーベルグランディオ千住大橋」
4件、平均坪単価約265万円(前年比±0、前年4件)
「オーベルグランディオ千住大橋エアーズ」
6件、平均坪単価約305万円(前年比+約15%、前年4件)

シティタワー千住大橋」の分譲もあり、今まで相場が低かったため売買が活発になってきました。上記を見ると「オーベルグランディオ千住大橋」だけ上がっていないのは、前面にシティタワーが建ったからだと思います。「エアーズ」を横目に重たかったですね。ただし、「エアーズ」の前面南側の空地にもマンション建設の計画(まだ予定)がありますので、楽観的にならず、今後はそれも含みおいて検討しましょう。将来性を含め格段に条件が良いのは、駅徒歩3分「アクアヴィスタ」のリバーフロント南向き住戸です。本年度は2件が成約、なんと平均約350万円でした!一方でシティタワーがかぶる西向き住戸で成約されたのは1件のみ約260万円。現在も4件が坪単価300万円超えで決まらず売出されています。
全体的に、「シティタワー」の勢いに乗ってかなり高値の売出しが目立ちましたが、条件によっては重たく売れないままでした。勢いに乗れるのは「アクアヴィスタ」の南向きだけだと思います。もちろん、子育てファミリーが暮らしやすい場所なので、永住を見込んでの検討はお勧めできます。

青砥
アイコンチェルト葛飾青砥」
1件、坪単価約285万円(前年比+約8%、前年1件)
「ライオンズ青砥グランフォート」
1件、坪単価約275万円(前年比+約6%、前年3件)

前年は、定期借地権など少しハンデがある物件の割合が多かったため(前年5件、本年は0)平均では低調でしたが、本年は実質5~10%程度、順調に上昇しています。以前noteでも書いた通り、青砥-立石エリアは、今後10年後に向けて期待感があります。エリアで探している方がいたら、まだ安いうちに条件の良い物件を探しましょう。

京成立石
「ライオンズ立石レジデンス」
1件、坪単価約270万円(前年比+約23%、前年1件)

青砥同様です。もともと都心部まで交通の便は良いエリア。10年後には立石駅周辺が小岩のように大規模再開発によって様変わりします。築浅、大手などの有力物件が少ないのですが、条件が良い売出しが出たら即検討したいです。大手では造りがしっかりした「ライオンズシリーズ」の分譲が多く、それらが売り出されたらお勧めです。

京成小岩
「サンクレイドル北小岩」
3件、平均坪単価約225万円(前年比+約13%、前年2件)
「レーベン北小岩DISCOVERYⅡ」
5件、平均坪単価約220万円(前年比+約5%、前年2件)

前編で書いた通り、小岩がものすごい勢いで売れまくって上昇しました。京成小岩からは距離があるものの、地元で検討していて小岩が難しい人にとっては、かなり安く映ったのではないでしょうか。


つくばエクスプレス

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六町
「パレステージ六町Ⅲ」
2件、平均坪単価約240万円(前年比+約14%、前年3件)

戸建て、賃貸物件の取引が多い六町ですが、既存の中古物件も上昇しています。穴場の足立区でエリア内では公園や住宅地の整備が進むニュータウンの様相、数年後には駅前再開発の現実味が帯びてきそうですから当然です。私も日ごろから注目している街です!既に完売している「クオリティス東京六町」のようなファミリータイプの分譲が待たれますね。北綾瀬同様、好立地に大手や大規模マンションのリリースも期待したいです。


北総線

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新柴又
「シティハウス新柴又」
5件、平均坪単価約225万円(前年比+約5%、前年3件)

本年の成約は上記物件のみでした。2年前まで4,000万円前後で検討できたのですが、直近では5,000万円を超えてきました。


日暮里・舎人ライナー

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足立小台
「グランマークスツインフォート」
5件、平均坪単価約230万円(前年比+約18%、前年3件)

%でいえば、上記物件が大きく上がりました。西日暮里に再開発の輪郭が出て話題になった中、比較的交通の便が良い西日暮里寄りなので取引が活発になった印象です。こちらも今までが安すぎました。

江北
「レーベン江北ブロードスクエア」
1件、平均坪単価約205万円(前年比±0、前年3件)

足立区内でも開発の重点地区とされている利便施設が集まる江北エリア。もう少しマンション取引が活発になってくると予想したのですが、あまり触手が動かず引き続き重かったですね。今後、竹ノ塚、西新井とともに更なる開発を期待です!(ただ、舎人ライナーでの通勤だけは弱いところですね、、、)。エリアの中では駅近、規模があって共用部も充実している上記マンションをお勧めします。

以上です。

これだけマンションが高騰する中、23区アドレス、築15年以内、駅徒歩10分以内は条件が良いわけですから、江東区湾岸エリアなどは別格ですが、濃淡はあれ、どのエリアもイメージ10%程度の上昇、タワーマンションは特段抜けて20~30%前後上昇している印象でした。

それでも城東エリアは比較的まだ相場が低く、広域からも徐々に注目されてきました。江戸川区や足立区の新築の初動が、今までよりはるかに広域の人が多くなっている話も聞きます。

新築が、人件費や地価を中心に、今現在でも原価が高騰しているため、少なくとも数年先までは下がりづらく供給数が絞られる状況が続いていきます。そのため、少しでも安く検討したい人が中古物件に流れてくるため、中古も引っ張られやすくなっています。

特に、広さを求めると、築浅ではますます希少になってきています。私が城東エリアで初めてマンションを購入した2012年くらいから、コスト削減で専有面積を削る物件が増え始めたからです。

関税や金利上昇など経済情勢は不透明感を増していますが、23区のマンション市場は、当面堅調に推移すると考えます。待ってライフプランで後れを取ったりストレスをためるよりは、今現在、自分でコントロールできる範囲で早めに検討を進めることをお勧めします。

(記事の内容は、25年4月初旬時点)

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